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「おもてなし」の心をより伝えるために 東北を旅して考えたこと

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「おもてなし」の心をより伝えるために 東北を旅して考えたこと

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 日本では冷たい素麺や冷たいビールなど、本来、料理の温度に敏感になる機会が多いはずである。それとも、冷めた天麩羅を食べるのは、弁当文化の影響もあるのだろうか。

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 理由はぼくの知るところではない。

 強調したいのは、繊細に気を配る部分が全体のバランスとしてどうであるかを、外国人客はよく見ている、という点である。想像もしなかったような、ものすごく気の行き届いたところが多いのに、基本的な原則を完全に無視したりしてお客さんをガッカリさせていけない。

 細かい点で驚かすことばかりに力を入れないで、本来、客であれば期待する共通的な要素で失点をとらない、との視点も必要かもしれない。

 東北には、良い意味での素朴な文化がある。外国人が「発見する」ことは殊のほか多い。同胞の友人たちが知っている日本とは違う(東京や京都だけではない)日本を知っている、との自慢にもなる。

 ぼくが前述で印象に残った2つは、言うまでもなく、東北だけの話ではなく日本の何処に行ってもあることだ。

 だからこそ、東北で新しい視点を取り入れると、東北の良い評判が広がりやすい。地方独特の味をアピールするためには、一歩下がった目線で活きるはずだ。(安西洋之)

【プロフィル】安西洋之(あんざい ひろゆき)

安西洋之(あんざい ひろゆき)上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

ローカリゼーションマップとは?

異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

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