仕事・キャリア

社内では研修も!? 新入社員に“サボり方”を教える「面白法人」社長の思い

 気持ちよくサボるために、ストレスを生むようなルールはなくし、アイデアが生まれるような仕組みづくりも心がけています。

 自動車を指定した場所にピタリと止めろと言われるとプレッシャーがかかりますが、この辺に止めればいいと言われれば気持ちが楽になり、かえってよい結果が得られます。それと同様に、毎朝9時半までに出社するのはストレスになりますが、9時半ごろに出社すればいいとなれば気持ちが和らぎます。

 ウソのESで書類選考を行う「エイプリルフール採用」

 また、「面白法人」というコンセプトが社内に浸透するように、給料日前に全社員がサイコロを振り、「基本給×(サイコロの出目)%」が、給与に足される「サイコロ給」や、ウソをつくのも才能の1つと考え、4月1日限定でウソのエントリーシートで本当に書類選考を行う「エイプリルフール採用」など、他社にはない制度も数多くつくってきました。

 このような制度がその目的を達成できないこともあります。その意味ではムダなことかもしれません。しかし、たとえ失敗しても他社が行わないことを行ったという事実は残り、それによって面白法人としての価値が蓄積されていくのです。

 私たちは「面白法人」と名乗っている通り、カヤックは面白い職場をつくることに重点を置いてビジネスを行っています。昨今、多くの企業で取り組みが進む「働き方改革」についても、カヤックでは生産性の向上よりも、どうすれば仕事が面白くなるかということに注力しています。生産性を追求しすぎると、面白い発想ができなくなってしまいます。表面上は“ムダ”と思われることに費やす時間が重要な意味を持ちます。

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