ゆうゆうLife
家族がいてもいなくても(596) 運転のない“おでかけ”
私の住むハウスの食堂の掲示板にはいろんなお知らせが張られる。映画会とかミニコンサートとかパンの販売とか…。
先日、その中に「デマンド」での「お出掛け支援の実証実験」へのお誘い、というのがあった。
この「デマンド」とは、住民のデマンド(需要)によって運行する交通システムのこと。今、地方の市町村で急速に広まっているそうだ。ここでも5年前からデマンド型の乗り合いタクシーが導入されている。1週間前に予約をすれば指定の停留所から行きたい場所の停留所まで格安で運んでくれる。
私の住む地域も町営の路線バスが巡回しない「公共交通空白地域」なので1日4便、コミュニティーバスを自主運行している。一応、病院通いや日常の買い物に困ることはないけれど、この「デマンド」交通網を地域の人たちが共に生活を楽しめる場所にまで広げようよ、という町おこしの活動が目下生まれている。今回の「お出掛け支援の実証実験」は、そのコースを探るために、那須の温泉郷に出掛けてみようよ、というもの。
「温泉を楽しむ」とか、「美味(おい)しいものを食べる」とかの遊びの企画には、ついそそられる私はすぐに参加を申し込んだ。
かくして、五月晴れの下、町おこしの地域リーダーの方や、隣人たち十数人と2台の車でミニツアーに出掛けた。