受験指導の現場から

「数学が得意」だったら理工系向き? 文系人間こそ知っておきたい

吉田克己
吉田克己

 塾の数学講師たちって?

 閑話休題。一般的に、塾講師には高学歴者が多いのは確かだが、じつは数学を担当科目のメインにしている講師には、意外や文系学部在籍・出身者が少なくない。どういうことか? 

 例えば、こんな例がある。

(1)A講師のケース

 私立トップクラスの大学(文系学部)を受験(一般入試)する際、選択科目として社会科(日本史、世界史、政治・経済のいずれか)から選ばず、数学(数学I・A・II・B)を選択し、英語・数学・国語(国語総合・現代文B・古典B)の3教科で受験して合格。塾(小・中学生対象)では、数学(算数)を中心に(英語も)担当。大学卒業後、海外渡航を経て、中学校の教諭になった。

(2)B講師のケース

 高校受験時に私立トップクラスの大学付属校を受験(英・数・国)して合格。全教科の中で数学がいちばんの得意科目であったが、高2になる時点での文・理クラス分けの際には文系クラスを選択し、文系最難関学部へ内部進学した。塾では高校受験の数学をメインに担当。就職先としてマーケティング関連を考えている。

(3)C講師のケース

 高校受験時に私立トップクラスの大学付属校を受験(英・数・国)して合格。3教科の中でいちばん得意なのが数学だったことから、高2になる段階で理系クラスを選択。しかしながら、理科がいまひとつだったため、高3になる時点で文系クラスに移り、大学も文系学部に内部進学。塾では主に数学・算数を担当する傍ら、大学在学中の公認会計士試験の合格を目指している。

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