教育・子育て

なぜ日本の学校は「お金」について教えないのか 小学生に「起業」をさせたら…

 やっぱりお金を教えることは必要だった

 そんな「アクション国」でしたが、ある日、突然、消滅しました。それは、借金がかさんでしまい、つらくなってしまう子が出てきたからです。

 ボクが、このとき、すごく悔しかったのが、その借金で困った子たちは自分からまったく動かず、誰にも助けを求めようとしなかったことでした。その子たちが動きさえすれば、絶対に誰かが手を貸してくれただろうし、もしボクに「こんな会社をやろうと思うんだけど」と言ってきたら、「銀行からお金貸すよ、援助もする」と全面バックアップもできたのです。

 相談するのが難しかったとしても、ボクが銀行の秘書を募集したときに手を挙げてくれさえすれば、その子たちを雇い、きっと救うこともできたでしょう。ただ、ボクは、こんな子たちが出てしまうからこそ、お金について学ぶことが大切だと思っています。

 子どもは、自分でお金を稼がなくても不自由のない暮らしができます。だから、お金の大切さはなかなかわかりません。だからこそ、それを教えてあげなければいけないと思うのです。「アクションワールド」は、子どもにとってはゲーム感覚に近かったのかもしれませんが、その中で、お金を稼ぐことや、お金を使うことの基本は学べたと思っています。

沼田 晶弘(ぬまた・あきひろ) 国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭
 1975年東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院で学ぶ。スポーツ経営学の修士を修了後、同大学職員などを経て、2006年から現職。児童の自主性を引き出す斬新な授業が話題になり、日本テレビ『news zero』等で特集される。著書に、『「変」なクラスが世界を変える!』(中央公論新社)『家でできる「自信が持てる子」の育て方』(あさ出版)等。

 (国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭 沼田 晶弘)

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