教育・子育て
新型コロナで発達障害の子供が抱える苦痛 母親もストレス
親の会「はぐくみ」(高槻市)で母親の相談を受けている古川直子さんは「外出自粛のため、ランチ会や先輩ママへの相談など母親のストレス発散の手段がなくなっている」と懸念。実際、「ハートランドしぎさん子どもと大人の発達センター」(奈良県三郷町)では、子供の通院につきそう母親が精神的に疲弊していることが多いという。
学校が再開されていれば子供と離れて過ごす時間を持てるが、常に一緒でトラブルが続くと、ゆとりをなくし叱ることが多くなってしまう。「大事なのは、子供も親もお互いに1人になる時間をつくり、時間割にも組み込んでおくことだ」と同センター長の岩坂英巳氏は話す。
また、料理や掃除の手伝いをしてもらうなどし、子供がうまくできたところをほめることも大切といい、同センターは子供が落ち着いて過ごすための提案をまとめたリーフレットを作成。岩坂氏は「お母さんは自分のこともほめて。おやつをちょっとぜいたくにするなど目に見えるごほうびで、大変な今を乗り切ってほしい」と呼びかけている。
発達障害
自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの総称。生まれつきの脳機能の障害が原因とされ、こだわりが強い、見通しが立たないと不安になる、想像力が働きにくいなど、具体的な特性は人によって異なる。