試乗スケッチ

人間の感覚を大切に…知恵と情熱で“走る歓び”をカタチにしたマツダCX-5

木下隆之
木下隆之

クルマの完成度を上げる知恵と情熱

 なぜそんな細部にまでマツダはこだわるのだろうか…。

 まず、マツダは「ドライバー・オリエンテッド」をスローガンにするメーカーであるということだ。「Be a driver.」が意味するように、運転する喜びを社是のように掲げているのである。したがって今回も「走る歓び」を具体としたのだ。

 CX-5はマツダの主力車種である。すでに世界で300万台を販売しているばかりか、グローバルでマツダの4分の1をCX-5が稼いでいる。

 しかも、そのCX-5のうち、62%がティーゼルである。直列4気筒2リッター、あるいは直列4気筒2.5リッターのガソリンエンジンもラインナップに備えるのに、62%がディーゼルだというのだから珍しい。早くからディーゼルエンジンに力を注ぎ育ててきたからこその人気であろう。それゆえに、ディーゼルのドライバビリティにはただならぬ愛情を注ぐのである。

 多額のコストをかけずとも、知恵とアイデアと情熱が、クルマの完成度を大幅に上げる。そのことを教えてくれたような気がした。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【試乗スケッチ】は、レーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、今話題の興味深いクルマを紹介する試乗コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【クルマ三昧】こちらからどうぞ。YouTubeの「木下隆之channel CARドロイド」も随時更新中です。

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