鉄道業界インサイド

ダイヤ改正で大きく変わる東海道線 通勤ライナーの特急“昇格”その是非は…

枝久保達也
枝久保達也

 消えるライナー…料金ほぼ倍の「落とし穴」も

 現在、東海道線の通勤ライナーは東京駅発着の「湘南ライナー」が上り6本、下り9本、新宿駅発着の「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」が上り3本、下り2本が設定されているが、今年3月のダイヤ改正で185系の引退とともに東海道線の通勤ライナーも廃止となり、特急「湘南」が運行を開始する。

 「湘南」は東京駅発着の列車が上り6本(他に品川駅到着の上り列車が1本)、下り9本、新宿駅発着の列車が上り3本、下り2本となっており、事実上「湘南ライナー」を特急に格上げした形となっている。「湘南ライナー」同様、一部列車が東海道貨物線や横須賀線を経由して運行されるのも変わりない。

 「踊り子」と「湘南」には、常磐線や中央線で導入されている、普通車の全席において事前の座席指定が可能となるほか、座席の指定を受けなくても空席を利用可能な「新たな着席サービス」が導入される。

 一方、これまで全区間520円均一だったライナー券が、50キロまで760円、100キロまで1020円の特急券となるため、特に東京駅から大船駅以遠への利用者にとっては料金がほぼ倍になるという「落とし穴」もある。指定席化で利用しやすくなったと評価されるのか、あるいは利用を控える動きにつながるのか、利用者の動向に注目したい。

枝久保達也(えだくぼ・たつや)
枝久保達也(えだくぼ・たつや) 鉄道ライター
都市交通史研究家
1982年11月、上越新幹線より数日早く鉄道のまち大宮市に生まれるが、幼少期は鉄道には全く興味を示さなかった。2006年に東京メトロに入社し、広報・マーケティング・コミュニケーション業務を担当。2017年に独立して、現在は鉄道ライター・都市交通史研究家として活動している。専門は地下鉄を中心とした東京の都市交通の成り立ち。著書に「戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団」(青弓社)。

【鉄道業界インサイド】は鉄道ライターの枝久保達也さんが鉄道業界の歩みや最新ニュース、問題点や将来の展望をビジネス視点から解説するコラムです。更新は原則第4木曜日。アーカイブはこちら

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング