起業の実態 「少額でスタート」している起業が多い
起業家たちは実際、事業を立ち上げる際の組織形態、費用をどのようにしているのでしょうか。さてここからは、日本政策金融公庫総合研究所が実施した調査「2020年度起業と企業意識に関する調査」より、起業の実態をお伝えします。本調査は「起業家」「パートタイム起業家」「起業関心層」「起業無関心層」を対象としたものです。
▼起業家の多くは「個人」でのスタート
まずは「起業時の組織形態」の結果を確認すると、「個人企業」が86.1%で、「法人企業」が13.9%となっています。つまりほとんどの起業家は「個人」でスタートしています。
起業の際に選んだ「業種」の上位3つは以下の通りです。
- 1位 個人向けサービス業(19.7%)
- 2位 事業向けサービス業(16.3%)
- 3位 情報通信業(12.4%)
▼「借入れ」はほとんどせず「50万円未満」で起業
起業費用についての調査結果を確認しましょう。「起業時にかかった費用」についての上位5つは、次の通りです。
- 1位「50万円未満」(30.2%)
- 2位「費用はかからなかった」(25.1%)
- 3位「100万~500万円未満」(25.1%)
- 4位「50万~100万円未満」(7.8%)
- 5位「500万~1000万円未満」(5.1%)
結果から見ても、起業時にかける費用は「50万円未満」で、かけたとしても「500万円未満」という起業家が多いことが分かります。
また、「起業時の金融機関からの借入れの有無」については、9割弱(87.2%)の起業家が「借入れなし」と回答し、「借入れあり」の起業家は1割強(12.8%)に留まっています。
▼2割強は100万円以上稼いでいる
一方、起業家が月にいくら稼いでいるのかは気になるところでしょう。月収の多い順番に並べてみました。約2割強の起業家が100万円以上稼いでいるようです。
- 1位「50万円未満」(58.9%)
- 2位「50万~100万円未満」(17.9%)
- 3位「100万~500万円未満」(15.9%)
- 4位「500万~1000万円未満」(5.3%)
- 5位「1000万円以上」(2.0%)
▼起業家の満足度は相対的に高い
「収入に対する満足度」についてもご紹介します。起業家と起業無関心層(以前も今も起業に関心のない層)を比べてみると、起業家の7.3%が収入に対して「かなり満足」しています。一方で、起業家無関心層で「かなり満足」している人は3.5%と、相対的に低くなっていました。
また、「仕事のやりがいに対する満足度」は、起業家の17.3%が「かなり満足」と回答しているのに対し、起業家無関心層で「かなり満足」と回答しているのは6.0%でした。
調査結果からも、現代の起業は「小さく始める」ことが主流だということが確認できました。また、起業後も収入や、仕事のやりがいに対する満足度は、起業に興味のない人に比べて「高い」ということも判明しました。