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楽天ポイント“改悪”で損する人が知らない事実 還元率が下がるカラクリ

 そもそもなぜクレジットカード会社が豪華なベネフィットで新規顧客を釣るのでしょうか。カードでたくさん買い物をする人を囲い込むことがカード会社の利益になるからです。大量に網をかけることでそういう人を集めるには、大盤振る舞い戦略が一番効率がいいのです。

 つまり確率的に儲からない客も一定数網に入ってくることがわかっているけれども、とにかく大量に集めることが会員獲得による利益を最大化させるという考えです。

 ここ数年でいえばクレジットカードよりもQRコード決済の大盤振る舞いが話題になりました。キャッシュレスでコード決済するたびに20%還元などという景気のいいキャンペーンが打たれていた裏事情としてあるのは、とにかく大盤振る舞いして顧客数を多く獲得した方が勝ちだという考えです。

カード会社に利益をもたらすのは「両極端の顧客」

 一方でカード会社やQRコード決済事業者は獲得後の会員のもたらす利益についてかなりしっかりと把握しています。獲得はスピード優先の競争なのでとにかく大盤振る舞いになる一方で、利益の刈り取りは時間をかけながら緻密な分析に基づいてというやり方です。

 私の知っている例で一番大規模なのがアメックスの例で、全世界で一年間に数百億円の上の方のプロモーションコストをかけて新規顧客を獲得します。でも後から調べてみると、お金をかけて獲得した新規客がたいして利益を出していないことがわかったりします。そこで翌年のキャンペーンの予算配分を百億円単位で変えたりするわけです。

 「去年は新規入会で3万円もらえたのに、今年は5000円に改悪されている」

 と感じるケースの背景には、だいたいこの緻密な分析があります。楽天のゴールドカードの還元率が一般カードと同じになったという事実から類推されるのは、楽天のゴールドカード顧客が楽天に対して十分な利益をもたらしていないということでしょう。

 一般的にクレジットカードの顧客は両極端が儲かります。年間数百万円単位でカードを使ってくれる人は、加盟店からカード会社が徴収する決済手数料が数万円から十数万円になります。一方で、あまりお金がないからカードはリボ払いという顧客層は金利が稼げるので、やはりカード会社は儲かります。その中間で、ゴールドのサービスを受けながらあまりカードを使ってくれない顧客が多ければ、サービスが改悪されるのは仕方ないかもしれません。

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