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6月22日はDHAの日 大和田潔

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6月22日はDHAの日 大和田潔

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 【青信号で今週も】

 脂肪酸は炭素が長くつながった構造をしていますが、そのつながり方や、二重結合によっていろいろな種類に分けられます。魚に多く含まれるDHAは6つのシス型の二重結合を含む22個の炭素鎖をもつことから6月22日が、DHAの記念日に制定されました。それを受けて「6月22日は『DHAの日』 日々の食生活で上手に取ろう」(6月2日付msn産経ニュース)といった報道もなされました。調理済みの食品で保存食でもあるサバの缶詰のおいしい食べ方と、DHAの利点が説明されていました。海洋国家の日本は魚介食が多いので、メディアでもとりあげられる記念日となることでしょう。

 DHAやEPAといったω3(オメガスリー)脂肪酸にはいろいろな利点があります。「ω3のレセプターであるG protein-coupled receptor(GPR120)が介する抗炎症作用とインスリン感受性」という米カリフォルニア大学オレフスキー教授の有名な論文があります。抗炎症作用とインスリン抵抗性の改善に注目したものです。

 私たちの体の細胞にはレセプターというものが存在しています。レセプターは特定のものだけをキャッチして結合し、その結合による刺激が細胞内に何らかのシグナルを送ります。例えば、花粉症の場合、花粉を見つけた免疫細胞はヒスタミンという物質を放出します。目や鼻の細胞には専用の受け皿であるヒスタミンのレセプターがあり、ヒスタミンと結合するとアレルギー反応が起こされます。

 先ほどの論文は、ω3のレセプターがGPR120というものであり、そこに結合することでメタボに良い影響を与えるということを明らかにしたものでした。このようにω3の細胞レベルでの体への良い影響のメカニズムが少しずつ解き明かされつつあります。

 国立がん研究センターは、コホート研究という信頼性の高い追跡結果であるJPHC研究で「魚介類摂取と糖尿病との関連について」を2011年に報告しました。小・中型魚の摂取が多い男性は2型糖尿病発症のリスクが3割低くなるという報告でした。大型魚は天然水銀が濃縮するという問題もあります。安価な小型魚のω3が体に良いなんて、財布にも体にも優しいうれしい話です。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS

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