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【Q&A】キャサリン妃男児出産 祝賀一色 英王室への支持急回復
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英王室のウィリアム王子(31)の妻キャサリン妃(31)が7月22日午後(日本時間23日午前)、ロンドンのセント・メアリー病院で、第1子となる男児を出産した。将来の国王の誕生を受け、英国中が喜びに沸いている。
Q 名前は
A 歴代の英国王の代表的な名前の一つである「ジョージ」に決まった。「プリンス・ジョージ・オブ・ケンブリッジ」の称号が与えられ、ジョージ王子と呼ばれる。王位継承順位はチャールズ皇太子(64)、ウィリアム王子に次ぐ3位だ。
Q もう退院したの
A キャサリン妃は23日夜に退院し、ウィリアム王子と共に病院前で赤ちゃんを披露した。キャサリン妃が赤ちゃんを抱き、ウィリアム王子が寄り添って病院から出てくると、集まった報道陣からカメラのフラッシュが一斉にたかれ、見物人から拍手と歓声が上がったよ。
Q 夫妻の様子は
A 水玉模様のマタニティードレスを着たキャサリン妃は元気そうな姿で、出産について「感激した」と話した。ウィリアム王子は「幸運なことに彼女に似ている」とおどけてみせた。一家は王子が運転する車で、ロンドンのケンジントン宮殿に向かった。
Q 国民の反応は
A 英紙の多くが男児誕生を1面で報道するなど祝賀ムードに包まれている。王室廃止論も浮上した1990年代からは考えられないほど、国民の王室への好感度は高い。王室への支持も急回復しているとされる。
Q 以前は支持が低かったの?
A 90年代は苦難の連続だった。チャールズ皇太子と81年に結婚したダイアナ元妃が王室になじめず、双方による不倫などの騒動に発展。2人は96年に離婚したが、97年には元妃がメディアの追跡を受ける中、パリで事故死した。一連の醜聞で、王室は激しい批判を浴びた。
Q ダイアナ元妃ってどんな人
A ウィリアム王子の母親で、国民から絶大な人気があった。保育士だったという庶民的経歴に加え、地雷廃止運動やエイズ啓発活動に関わったことで、国際的な評判も高かった。
Q 今後の予定は
A 英メディアによると、キャサリン妃は24日、一家で英南部バークシャー州の実家に里帰りした。滞在期間は不明だが、当面は実家で過ごすとの見方が強い。「将来の王」が宮殿ではなく一般家庭で育てられるのは伝統破りで異例のことで、夫妻の子育てにも大きな関心が集まっている。
≪予算削減・因習払拭 巧みな戦略も追い風≫
ダイアナ元皇太子妃の離婚や事故死など1990年代は苦難の連続だった英王室だが、近年は慶事が続き、国民の支持は急回復。欧州の他の王室が不祥事や無駄遣い批判にさらされる中、いち早い王室予算の削減など巧みな戦略も追い風になった。
「王の在任中にひ孫の代まで継承順位が(1位から3位まで)並ぶのは、ビクトリア女王の時代以来、119年ぶり。系譜の安定を示す大きな意義がある。王室の人気はさらに高まるだろう」。英作家ヒューゴ・ビッカーズ氏は、今回の男児誕生の効果についてこう話す。
2011年の王子夫妻の結婚、12年のエリザベス女王即位60周年に続き、英国は3年連続の祝賀ムードに沸く。
ダイアナ元妃をめぐる一連の醜聞で激しい批判を浴びた王室は改革を迫られ、女王による納税や経費削減を推進。今回の第1子誕生を前に、王位継承法の男女平等、長子優先への改正にも同意し、古い因習にはとらわれない姿勢を見せた。
イメージ戦略にも余念がない。女王は昨年のロンドン五輪開会式で映画「007」の主演俳優とビデオで共演し、英国民の心を巧みにつかんだ。一般家庭出身で、ときに低価格ファッションに身を包んで公務に励むキャサリン妃の存在も、国民との距離を縮めるうえで大きな役割を果たしている。
欧州では、苦境に立たされる王室もある。スペインでは王族の公金横領疑惑が発覚。債務危機で各国政府が緊縮財政を進める中、王室の出費に対する世論は厳しさを増している。世代交代の波もやってきた。オランダでは4月にベアトリックス女王(75)が退位し、ウィレム・アレクサンダー皇太子(46)が即位。ベルギーでも今月(7月)21日に国王が皇太子に譲位した。
エリザベス女王も87歳と高齢だが、存命中の退位は考えていないとされる。ただ、「徐々に公務をチャールズ皇太子に移すなど、皇太子の存在感を強める布石を打ち始めた」(英メディアの王室担当記者)とされ、王位継承を意識したしたたかさを見せている。(共同/SANKEI EXPRESS)