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廉価版iPhoneは中国で7万円 不満噴出「全然安くない」「腎臓売れない」

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廉価版iPhoneは中国で7万円 不満噴出「全然安くない」「腎臓売れない」

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 米アップルが中国市場でのシェア拡大を図るとして9月10日発表したスマートフォン(高機能携帯電話)の新型「iPhone(アイフォーン)」が、肝心の中国で「値段が高過ぎる」と大きな非難にさらされている。

 廉価版「5c」でさえ、通信会社との長期契約による端末の大幅値引き制度がほとんどない中国では、購入に4488元(約7万2800円)が必要だからだ。

 今回の新型投入でアップルが世界最大の携帯電話市場である中国を攻略できるのか、疑問を投げかける見方もでてきた。

 「期待はずれ」不満噴出

 「私は『5c』の価格は3000元(約4万8700円)前後だと予想していた。4000元(約6万5000円)を超えるなんて高過ぎる。(この値段では)買えないよ」

 中国の化学エンジニア、リュー・ドンハイさん(25)はロイター通信にこう不満を漏らした。

 アップルは11日、中国国内で初めての新製品発表会を北京で開き、中国市場の本格攻略に向けて中心的役割を果たすとみられていた廉価版「5c」をお披露目した。

 だが、中国のアップルオンラインストアでの「5c」の価格は、一番安い16GB型で4488元(約7万2800円)。中国では都市部の富裕層しか買えない値段設定だ。上位機種「5s」より800元(1万3000円)安いだけで、割安感もあまりなかった。

 フランス通信(AFP)によると、中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」では「高過ぎる。最初は絶対に買うつもりだったが、今は値段が気に入らない」「1000~2000元(約1万6200~約3万2400円)だと思っていたのに…。これのために腎臓は売れないなあ」「廉価版でこの値段? (何も知らない)田舎者扱いか」といった批判投稿が相次いだ。

 アナリストからも「期待はずれ」の声が相次ぐ。米調査会社ガートナーの上海駐在アナリスト、サンディ・シェン氏はロイター通信に、中国のスマホの約半数の価格が700~1500元(約1万1400~約2万4400円)である点を踏まえ「廉価版は中国ではまだ低価格ではなく、中間価格とみなされている」と断言した。

 初期費用補助なし

 なぜ、こうした値段設定になるのか。米国や日本では、通信会社がユーザーのアイフォーン購入の際の初期費用を下げるための販売補助金を提供しており、2年程度の長期契約と引き換えに本体を安く買える。

 ところが中国では、ユーザーはまずアイフォーンの本体価格を全額支払い、通信会社の補助金は後から、毎月の通話料の割引という形でユーザーに還元される仕組みなのだ。

 しかも、アップルは自社のもうけをしっかり計算して、中国でのシェア拡大のために本体価格を引き下げる考えもないらしい。

 中国の通信会社はまだ新型2機種の契約に伴う価格などを発表していないが、多くのアナリストは日米のような販売補助金制度の導入がなければ「5c」の大ヒットはないとみている。

 シンガポールの調査会社カナリスによると、今年4~6月期の中国のスマホ市場でのアップルのシェアはわずか5%で7位。1位の韓国サムスン電子(18%)や中国勢に大差をつけられている。

 約7億人のユーザーを持つ世界最大の携帯電話会社、中国移動(チャイナ・モバイル)との提携が実現すれば状況が変わるとみる関係者も少なくないが、アップルによる中国攻略の道のりは険しそうだ。(SANKEI EXPRESS

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