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最安値730万円 気球で行く宇宙の旅 米ベンチャーが計画

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最安値730万円 気球で行く宇宙の旅 米ベンチャーが計画

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 ≪気球で高度3万メートルへ≫

 夢の宇宙旅行が庶民の手の届くところまでグッと近づいてきた。米ベンチャー企業のワールドビューが10月22日、巨大な気球でカプセルをつり上げ、高度3万メートルの上空から地球を眺める宇宙旅行計画を発表した。費用は1人当たり7万5000ドル(約730万円)で、早ければ2016年から開始する。英バージン・グループが来年から運航を予定している宇宙旅客機の費用は25万ドル(約2400万円)で、多数のハリウッドスターが予約しているようにこちらはセレブ御用達。少なくとも6社が宇宙旅行をぶち上げるなか、今回の計画が最安値とみられている。

 普段着のままでOK

 「わが社の気球から漆黒の宇宙空間に浮かぶ地球を目にすれば、母なる地球と宇宙の関連性に気づくことでしょう。人生が変わるような体験ができることをお約束します」

 計画を発表したワールドビューのジェーン・ポインターCEO(最高経営責任者)は、声明でこう胸を張った。

 ロイター通信など米メディアによると、カプセルはヘリウムガスを使った巨大気球につるされ、1時間半~2時間かけて民間旅客機が飛ぶ高度の約2倍に相当する3万メートルの成層圏まで上昇し、約2時間滞在する。実際には宇宙ではないが、大きな窓から丸い地球や真っ暗な空間といった宇宙飛行士にしか目にできない光景を堪能できる。

 カプセルは乗客6人、操縦士2人の計8人乗り。内部は加圧され、酸素濃度も地上と同じで、普段着のまま乗り込める。降下時は、気球から切り離されて自然落下し、翼のようなパラセーリング用の傘で気流に乗って25~40分かけて着陸する。

 ワールドビューは、国際宇宙ステーション(ISS)などに技術を供与している米宇宙企業パラゴン・スペース・デベロップメントのグループ企業で、そのノウハウを活用する。年内にテスト飛行を行い、数カ月後にチケットを発売するという。

 ポインターCEOは米NBCテレビに「初年度の飛行は週1回で、売上高は約2340万ドル(約22億8000万円)を見込んでいる」と説明。「富裕層が好む豪華なアフリカのサファリツアー並みの料金なので受け入れられる」と、自信を示した。

 待ちわびるセレブ

 宇宙旅行ビジネスをめぐっては、先行するバージンの創業者、リチャード・ブランソン氏(63)が先月(9月)末、計画通り来年からスタートすると表明した。25万ドルのチケットはすでに約650人が購入しているといい、俳優のレオナルド・ディカプリオさん、ブラッド・ピットさんとアンジェリーナ・ジョリーさんのカップルらセレブが名を連ねている。オランダのSXC社の計画には俳優の岩城滉一さんが930万円で参加する。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、少なくとも6社が宇宙旅行ビジネスに参入しているが、20億円以上が必要なロシアのソユーズに乗ってISSに滞在するプランのほか、月軌道を周回する宇宙ホテルの建設といった費用算定不能のものまである。

 宇宙旅行市場は2020年代半ばに15億ドル規模に成長すると試算されているが、低価格化が進むことで一段と活気付きそうだ。(SANKEI EXPRESS

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