ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
トレンド
【勿忘草】査定シート
更新
「アクションを起こさないと始まらない」。世界的なファッションデザイナーの田山淳朗(あつろう)さんは高校生にそう呼びかけた。今月(10月)行われた大阪文化服装学院(大阪市淀川区)主催の「田山淳朗賞 高校生ファッションデザイン画コンテスト」。講演する田山さんの言葉に、熱心に聞き入る高校生に混じって私も耳を傾けた。
田山さんは「目標を持ったら行動に移して。その行動が次の行動につながる」と力説。コンテストに応募することも、コレクションに出展することもアクションの一つ。人に見せ、評価を受けることでレベルアップしていくのだと自身の経験を踏まえて語る。
確かに、どんなにすばらしい夢を持っていても、いくら才能があっても、それが他人の目に触れない限り夢で終わってしまう。アピールすることもアクションの一つなのだという。
「華々しくデビューした後、ずっと活躍し続ける人もいるが、いつのまにか消えてしまう人もいる。その違いは何ですか?」。デザイナーを目指す男子高校生が質問した。おぉ、なんてストレートで鋭い質問なんだと感心する私。田山さんはさらりとこう答えた。
「多くの人に認められ、愛される。その価値があるかどうかです」
作品にはその作者自身の希少性という価値がある。それを他人に認められることで次の段階に進み、その作品がさらに多くの人に愛される。愛される価値ある作品を生み出し続けられる人が第一線で長く活躍しているのだという。私は大きくうなずいた。
目標を持つ、行動(アピール)する、評価される、レベルアップする…が繰り返され、多くの人に愛される魅力的な作品(製品)を生み出す。あれ? この構図どこかで見た。そう、わが社の「査定シート」だ。目標を設定し、行動に移し、その行動を振り返り評価され、次の目標を設定するという夢のような(?)システムだ。
毎度うんざりしながら記入しているのだが、田山さんの言葉に置き換えると何となく素直に受け入れることができるような…。「個々の感性を大事にして、自身の価値を高めていってほしい」という高校生に向けられた田山さんの言葉は、おばさんの私の胸にも響いた。(杉山みどり/SANKEI EXPRESS)