頭髪ネタは板東さんなりに必死に考えて、笑える要素としての「おみやげ」を用意したんでしょうね。笑えるか笑えないかで言えば確かに「すべった」かも。あの緊張感でギャグを言える人などそうはいません。

　もちろん植毛だけで７５００万はおかしいという指摘も当然です。会見ではちゃんと「例えば」のひとつとして「植毛の経費」をあげていたようですが。

　板東さんとは何度もお仕事をしていますが、別にここでフォローをしようというのではないんです。

　ただああいう会見を取材するたびに、テレビの画面にはなかなかあの緊張感が映りこまないな、といつも感じるんです。

　おそらく板東さんも会見前に練習したことや、言いたかったニュアンスの１割も伝えられなかっただろうなと推測します。

　野球愛を語った板東さんにひっかけるなら、アメリカの野球界には昔からこんな言い伝えがあるそうです。「俺にやらせたらもっとうまくやれるのに」と世の男性が思っていること３つ。

　それは「火の起こし方、ホテルの経営、そして野球の監督」なんだとか。ぼくはこれに「謝罪会見」を加えてもいいと思います。

　あんなハードルの高いマイクパフォーマンスの場はありません。もちろん謝罪会見を開かなきゃならないことをしなければよいだけの話なんですけどね。

　さすがの「憎めない男」板東さんも窮地に追い込まれていますが、やはり最終的に板東さんを救うのは野球ではないかと勝手に予想しています。（ニッポン放送ラジオパーソナリティー　垣花正／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■かきはな・ただし　１９７２年１月１日、沖縄県宮古島生まれ。ニッポン放送アナウンサー。過去「ニュースわかんない」などのワイド番組を担当。現在オンエア中の「垣花正あなたとハッピー！　」のホームページでも「垣花正のにっき」を更新しています。

　「垣花正あなたとハッピー！」（月～金曜、午前８：００～午前１１：３０）ＡＭ１２４２　ニッポン放送でオンエア中

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