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ザックJ、W杯イヤー前に確かな自信 格上ベルギーに3-2逆転勝ち
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ベルギー・首都ブリュッセル サッカーの国際親善試合、日本-ベルギーは11月19日、ブリュッセルで行われ、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング44位の日本は柿谷曜一朗(かきたに・よういちろう、C大阪)と本田圭佑(けいすけ、CSKAモスクワ)のゴールなどで5位の強豪に3-2で逆転勝ちした。日本は、2-2で引き分けた(11月)16日のオランダ(8位)との親善試合と合わせ、来年のワールドカップ(W杯)に備えた今年最後の遠征を1勝1分けで締めくくった。W杯で優勝候補に挙げられてもおかしくない強豪相手のこの結果は大いに評価でき、日本代表にとてつもない自信を植え付けた。
日本は序盤、ベルギーの速さに苦しんだが組織力で対抗して3得点し逆転勝ちした。0-1の前半37分、右クロスを柿谷が頭で同点ゴール。後半8分に遠藤保仁(やすひと)のパスを受けた本田が右足で蹴り込んで勝ち越し、18分には長谷部誠から柿谷につなぎ最後は岡崎慎司が決めた。前半15分に守備の乱れから失点。後半34分にはCKから2点目を与えたが逃げ切った。
わずか1カ月で日本は劇的な変化を遂げた。セルビア、ベラルーシを相手に中央突破に偏る単調な攻撃に終始し、零封負けを重ねたのが10月の欧州遠征。攻撃が活性化した今回は格上のオランダ、ベルギーから計5得点し「勝ち点4」を稼いでみせた。
特にベルギーはW杯欧州予選A組を10戦無敗、わずか4失点で突破した鉄壁の守備を誇るチーム。その守備陣の壁をこじ開けた意義は大きい。
日本はこれまでパッとしない結果が続き、アルベルト・ザッケローニ監督の手腕や強化の方向性を疑問視する声も出ていただけに、年内最後の試合で強豪を破り、W杯イヤーを前にチームに漂う停滞感を一掃できたのは大きな収穫だ。
長谷部は「特別何かをやったわけではない」と強調する。だがチームへの視線が厳しくなる中で攻撃的姿勢を貫こうとする指揮官の期待に応えようと、それぞれが現状打破へ動いた。
まずはベースとなる前線からのプレスへの高い意識。オランダ戦では大迫が最前線で鋭くパスコースを切り、ベルギー戦では連続フル出場の本田が猛然と相手を追い込む姿が印象的だった。
攻めのバリエーションも増え、相手守備陣の背後を狙う岡崎や柿谷を生かす意図を持ったプレーが増えた。ベルギー戦で柿谷の好パスから得点した岡崎は「前に行くときは行くというのを出せた」と胸を張った。
選手層の底上げでも成果は大きかった。特に2試合連続で先発を任された山口螢(ほたる)の台頭は、負担の減った遠藤の好パフォーマンスにも直結した。
一方で試合運びのつたなさには依然課題も。ザッケローニ監督が「毎試合のようにプレゼントする」と首をかしげたように、2試合ともミスが絡んで前半早々に失点。先制を許したのは5試合連続となった。
それでも試合直後、遠藤は「今の状況が自分たちのピークではないけれど、この2試合である程度手応え、道筋をつかめたと思う」と語り、長谷部も「3-1になってからの戦いは課題かもしれないが、自分たちが勝つべくして勝った試合だった」と胸を張った。
確かな自信を手にして、サムライブルーは勝負のW杯イヤーを迎える。(SANKEI EXPRESS)