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【クレモンティーヌのパリ便り】介護 時には団結して闘ってみては

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【クレモンティーヌのパリ便り】介護 時には団結して闘ってみては

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 皆さん、お元気ですか? こちらは寒く、灰色の毎日が続いています。もう何日太陽さんにお目にかかっていないことでしょう!! でも夜になれば街はクリスマスイルミネーションやクリスマスマーケットでキラキラです。冬のパリは夜がお薦めなんですよ。

 11月27日には、そんなキラキラシーズンにぴったりのアルバムをリリースしました。ぜひ聴いてみて下さいね。

 今日は、先日このページに書かせていただき、皆さんから反響をいただいた「介護」についてもう少しお話しさせていただきたいと思います。

 「家族の協力はゼロ」「看病疲れで自分が倒れそう」「長男の嫁の責任」など、フランスとは違う日本の現状についてたくさんのご意見をいただきました。「日本にはないシステムの事を言われても困る」という内容も多かったです。確かに国のシステムはかなり違いますよね。

 家族全員の問題

 介護に限らず、子育て、教育、家事などは全て女性の役割。良い母、良い妻の役割を完璧にこなそうとする日本女性には頭が下がりますが、私たちは違います。家事や育児は夫婦で分担して行うのは当たり前、子育てのために仕事を辞めるなんて考えられません。母親であると同時に一人の人間(女性)として社会に参加して行くことは生きて行く上でとても大切なことです。同時に子供たちも赤ちゃんの時から保育園に通い社会性を高めて行くのです。

 介護も同じです。自分一人で全てを抱え込み、完璧にこなそうとするのではなく、家族皆の問題として捉え、国や自治体のシステムを最大限に利用し個人の負担を減らします。日本の女性も納得できないことはとことん話し合い、時にはギブアップすることがあってもいいのではないのでしょうか? 頑張りすぎて自分を見失ってしまっては、介護される側もつらくなる一方だと思います。

 国にも強く要求を

 先にも言いましたが、フランスでは育児も介護も公的サポートを多く受けられます。これらのシステムは私たち女性が「より良い環境」を求めて団結し、手に入れた権利なのです。フランス名物ストライキやデモ行進は自分たちの権利を手に入れるための行動です。一度に全てが変わる事はないでしょうが、市民の声を届けることなく新しい制度は生まれないと思います。

 時には個の幸せを手に入れるために、団結してみるのも大切なことなのではないでしょうか?

 話は変わりますが…おいのディランが京都のギャラリーで展覧会を開くことになりました。彼は小さな箱の中で繰り広げられる物語のオブジェを作っているんですよ。「トランスポップギャラリー」(京都市左京区田中関田町22の75 (電)075・723・1780)で、(2014年)12月11日(水)から22日(日)まで開催されます。展覧会名は「BOX STORIES by Gatz(ボックス・ストーリーズ・バイ・ギャッツ)展」です。ぜひ足を運んでみて下さいね!(フランス人アーティスト クレモンティーヌ/SANKEI EXPRESS

 ■Clementine パリ生まれ。レコードコレクターの父親の影響でジャズに囲まれて育つ。1988年に歌手デビューし、92年から日本での活動が本格化。2010年、フランス語でカバーしたアニメソング「天才バカボン」がCM曲に起用され、話題を集めた。2014年12月22日に横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ(予約、問い合わせ(電)045・411・1126)で、25日に、ハイアットリージェンシー大阪((電)06・6614・7810)、26日には名古屋ブルーノート((電)052・961・6311)でライブを行う。先月(11月)27日にニューアルバム「ドリーム・シネマ-リラクシング・スタンダード・コレクション-」をリリース。possion-h.com/cle/

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