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生き方編 「家」こそが自分の中で根本となるもの
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美容家、IKKO(いっこー)さん(宮崎貢司さん撮影、提供写真)
〈新年最初の取材は、都内の高級住宅地にあるIKKOさんのご自宅で行われました。客人を迎える穏やかな香り、窓際に流れる鳥のさえずり、ふかふかのカーペット…。ご自宅の様子は昨年(2013年)のSANKEI EXPRESS「大人の時間」でもご紹介しましたが、五感に訴えかけるIKKOさん流の『おもてなし』を改めて実感させられます。今回は「環境は自分で作る」をテーマに、2回にわたってお話をうかがいます〉
みなさま、明けましておめでとうございます。
年の初めですので、1月は私の生き方について改めてお話しさせていただければと思います。
私が一番こだわっている場所、それは「家」です。私も年を重ねて、なるべくきれいでいようとは思っていますが、どうしても体の緩みなどは隠せないようになってきました。時とともに全てが移り変わっていく中で、変わらない一流の証しとはなんだろう。自分の中でずらしてはいけない根本となるものはなんだろう。私にとってのそれは「家」なのです。
日々、人は何かを感じながら生きていきます。いやな思いも苦しい思いももちろんしますが、そんな一日に受けた感情をデトックスする場所が家だからです。いかにいい状態で生きていくか。その環境を作るために、まずは家をきれいにするようにしています。
家は、自分の住まいであるとともに、人をおもてなしする場所でもあります。鳥の声が聞こえますが、ここは東京の真ん中。もちろん本物ではありません。家を訪れた方に心穏やかに過ごしていただけるように、せめてもの心づくしとして、鳥の声をおさめたCDをかけているのです。鳥がさえずっているだけで、森の中にいるような気分になれるでしょう?
実はカーペットがふかふかなのにも秘密があります。わが家はスタッフの出入りが多いものですから、普通にしているとどうしてもカーペットが踏みしめられ、乱れてしまいます。でも、お客さまにはふかふかのカーペットを踏んでほしい。そこで、お客さま用の玄関と勝手口とで入り口を分けているのです。
また、家は学びの場でもあると思っています。私はこれまでに数年ごとに引っ越しをしてきました。家は私の悲しみを吸い取ってくれます。だからこそ、数年たつと、「もうこの家を解放してあげなくちゃ」と思うのです。そうして、私を受け入れてくれるエネルギーに満ちた新たな場所へと、また旅立つのです。
今回の家に決めたのは、土地そのものの持つ品格ゆえです。足を踏み入れた者が思わず居住まいを正してしまうような静謐(せいひつ)な空気があります。
それから、オーナーさんのすばらしさ。引っ越しして間もないころ、こんなことがありました。ある朝、わが家のベランダに、一羽の小鳥が冷たくなっていたのです。その夜はずっと明かりをつけていましたから、「死に場所を求めてさまよっていたところに、わが家の明かりを見つけて、ほっとして身を横たえたのかしら…」と考えると切なく、小鳥の亡きがらをエルメスの美しい箱にそっと収め、マンションの管理人さんにお預けしました。すると、後日オーナーさんから丁寧なメッセージをいただいたのです。「お気持ちをありがたく頂戴し、小鳥は敷地の一番いい場所に埋葬しました」と…。非常に美しい心を教えていただいたような気がしました。
自分の心が澄んでいなかったら、人を感動させることはできません。人をもてなし、人から学び、そして自分自身の心を浄化し…。家という環境づくりをしっかりとして、みなさまにずっと喜んでいただけるように、精進して参りたいと思います。
どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。みなさまの一年が、すばらしいものでありますように。
愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/撮影:フォトグラファー 宮崎貢司/SANKEI EXPRESS)