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【ブラジルW杯】エース欠場のクロアチア 王国苦しめ手応え
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【A組】前半11分、クロアチアの左クロスが巧妙にスルーされ、ブラジル・マルセロ(Rマドリード、右)のオウンゴールを誘った=2014年6月12日、ブラジル・サンパウロ(共同) W杯開幕戦。不運とも受け取れるPKの判定の影響もあって、クロアチアはブラジルとの初戦を1-3の逆転で落とした。
▽1次リーグA組
ブラジル 3(前半1-1、後半2-0)1 クロアチア
しかし、観客席を黄色に染めた地元ファンの後押しを受けたブラジルを苦しめたのは事実だ。ロブレンは「自分たちの質の高さは見せられた」と言った。敗戦の中で、確かな手応えもつかんだ。
モドリッチ、ラキティッチらで構成した中盤は、優勝候補を相手にしても完全には主導権を渡さなかった。前半11分に左のサイド攻撃からオウンゴールを誘うなど、攻め上がった相手サイドバックの裏にパスを通して何度も冷や汗をかかせた。
ロブレンのファウルでブラジルに与えられたPKで後半26分に勝ち越しを許すまでは、どちらが勝ってもおかしくない展開だった。意見が分かれそうなPKの判定について、クロアチアのコバチ監督は「あれがPKなら、今大会で100回はPKを見ることになる」と怒りをぶちまけた。
第2戦からは、開幕戦を出場停止で欠場したエースFWマンジュキッチが戻る。相手の弱点を突くMF陣のつくるチャンスが得点につながる確率は格段に上がるだろう。コバチ監督は「選手たちは試合の最初から最後まで素晴らしかった。少なくとも勝ち点1に値した。速攻がうまく機能した。次のカメルーン戦も同じやり方で戦う。1次リーグは突破できると思う」と自信をのぞかせた。
クロアチアは1998年大会で初出場で3位となった後、大舞台で好成績がない。1次リーグ敗退を喫した2年前の欧州選手権で、当時のビリッチ監督は「われわれにはドイツやイタリアのような精神的な強さがない」と嘆いた。今回は、滑り出しのつまずきを取り戻せるか。(共同/SANKEI EXPRESS)