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中国、iPhone販売で初めて米国抜く クックCEO予想、早くも的中
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1月24日にオープンした中国・浙江省杭州市初のアップルストア。アジア最大級の規模を誇る店舗には開店前から長蛇の列ができた=2015年(ロイター) 米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の中国での販売台数が昨年初めて、本国である米国を上回ったことが26日、分かった。
アップルが近く正式発表する。アイフォーンは2007年6月に米国で初登場し、中国では09年から販売しているが、ティム・クック最高経営責任者(CEO、54)は13年1月の段階で将来は中国での売り上げが米国を追い抜くと予想しており、これが早くも的中する形となった。
英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じ、米経済ニュース専門サイト、ビジネス・インサイダーなどがこれを引用する形で後追いした。
スイスの金融大手UBSの複数のアナリストがFTに対し、近く発表されるアップルの14年10~12月期の業績を暴露。それによると、アイフォーンの世界での販売台数で中国が36%を占め、24%だった米国を初めて抜いたという。前年同期の数字は米国29%、中国22%だった。
UBSのアナリスト、スティーブン・ミルノビッチ氏はビジネス・インサイダーに「この数字は中国でのアイフォーンの供給が特大サイズに成長したことを示している」と説明。米調査会社クリエーティブ・ストラテジーズのアナリスト、ベン・バジャリン氏もFTに「(アップルにとって)中国市場の先行きを楽観的に考えることができる数字だ。中国での成長の余地は(米国よりも)大きい」と語った。
バジャリン氏は、中国で数カ月以内に発売される腕時計型端末「アップルウオッチ」によって、新規顧客のアップルブランドに対する忠誠心はさらに増す可能性が高いと指摘した。
アップルでは約13億5700万人の人口を有する巨大市場・中国に初の直営店(アップルストア)をオープンした08年以降、アイフォーンの販売に力を入れてきた。昨年1月には約7億6300万人の加入者を有する中国移動通信集団(チャイナ・モバイル)が提携キャリアに加わり、10月17日に最新機種「アイフォーン6」と「6プラス」を発売し、かつてない反響を中国で巻き起こした。
これを受け、クック氏は10月23日、ビジネス・インサイダーなどに対し、16年までに中国に直営店25店を新たにオープンさせると宣言。13年1月には、欧米メディアに「最終的に中国は米国を追い抜き、わが社にとって世界最大の市場になる」と予言していただけに、中国市場の制覇は悲願ともいえる。
とはいえ課題もある。中国政府は米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者(31)がアイフォーンを介して米国の諜報機関が各国の個人情報を収集していると暴露したことを問題視。いかなる国や政府機関にも今後、不正アクセスさせないことを条件に「6」と「6プラス」の中国での販売を許可した経緯がある。
昨年7月には共産党員や軍人に対してアイフォーンの使用を禁じるべきだとする専門家の主張が中国メディアで紹介されており、アップルとアイフォーンへの疑念はくすぶったままだ。
さらに中国市場には昨年、創業からわずか4年で世界のスマホ市場でサムスン、アップルに次ぐシェア第3位に躍り出た中国のモバイル端末メーカー、小米科技(シャオミ)が立ちはだかる。
シャオミの共同創業者兼CEO、雷軍氏(45)は経営哲学から立ち居振る舞いまでアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏(1955~2011年)を徹底して模倣。
中国のスマホ市場では昨年、サムスンを抜いて1位(アップルは3位)になったが、機能はアイフォーン並みなのに価格は約半額という“低価格路線”を取っており、アップルの拡大を阻みかねない脅威となっている。(SANKEI EXPRESS)