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政治
【取材最前線】国機関の地方移転 政府の本気度は?
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政府が地方創生の一環として、国機関を首都圏から地方に移転させる検討に着手した。石破茂(いしば・しげる)地方創生担当相(58)は3日、東京などに所在する250の政府所管研究所・研修所の名前を挙げた“移転候補リスト”を公表。道府県に対し、8月末を〆切とする誘致提案に積極的に応募するよう呼びかけた。
「この機関がわが県に来れば、こんなに良いことがある。そういうアイデアを地域から出してもらいたい」
石破氏は記者会見でそう述べた。政府は東京一極集中の是正のため、民間企業にも地方移転を呼びかけており、「まず隗より始めよ」というわけだ。
ところが、このリストはいきなり激しいブーイングにさらされた。
6日の衆院予算委員会で、民主党の渡辺周(しゅう)衆院議員は、250機関のうち東京に所在するのは「約50機関だけだ」と指摘。陸上自衛隊富士学校(静岡県)や種子島宇宙センター(鹿児島県)、高速増殖炉もんじゅ(福井県)など、およそ非現実的な候補も含まれていることを挙げ、石破氏に迫った。
「これで公募に手を挙げろというのか。あまりにも無神経というか、お粗末というか、やっつけ仕事だ」
これに対し、石破氏は「それが常識的な考え方だ。配慮が足りなかったかもしれない。改善したい」と苦しい答弁。出席議員からは失笑も漏れた。
国機関の地方移転は筑波研究学園都市(茨城県)の建設など過去にも試みられた。ただ、あくまで首都圏内での移転にとどまっており、職員の勤務先が東京から筑波に移っただけで、人口還流の効果は限定的だったともみられている。
政府は今回、勤務する職員らの移住も伴う移転を思い描く。しかし当然、省庁側の抵抗は絶大だ。「組合も猛烈に反発するだろう。とても実現できるとは思えない」(経済系官庁幹部)と冷ややかな見方も広がる。
「リストを作るだけでも大変だった。(役所に)出したくないという感じがありありとあって…」
石破氏は予算委で率直に語ったが、同時に「政府は本気だ」と強調してみせた。安倍晋三首相(60)も「省庁に本気で考えさせるべく、しっかりと取り組む」と答弁した。言いっぱなしでは済まされない。地方創生にかける政府の「本気度」を占う案件となりそうだ。(千葉倫之/SANKEI EXPRESS)