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非現実的な物語でも「リアルファイト」 映画「ライアの祈り」 武田梨奈さんインタビュー
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「世界で通用する女優になりたい」と語る、女優の武田莉奈さん=2015年5月21日、東京都渋谷区(野村成次撮影) 優雅に登場した女性が頭突き一発で15枚の瓦を粉々に-。そんなクレジットカードのCMに度肝を抜かれた読者もいるだろう。スタントなしで挑んだのは、10歳から空手を習い始め、今では黒帯二段の腕前となった武田梨奈(23)。アクション女優として国内で着実に地歩を固め、最近では外国映画への出演オファーも次々と舞い込むようになった。
すでに青森県で先行上映されているヒューマンドラマ「ライアの祈り」(黒川浩行監督)でも、そんな武田の硬派な魅力が発揮されている。本作は森沢明夫の同名小説を映画化。青森県八戸市を舞台に、女性主人公が夢の中で見た縄文時代と現代をつなぐ運命的な出会いと絆が描かれている。武田の役どころは、眼鏡店の店長を務める主演の鈴木杏樹(45)をサポートするしっかりものの後輩だ。
《眼鏡店の店長として青森市から八戸市へ転勤してきた大森桃子(鈴木)。ある日、桃子は鮮烈なイメージの不思議な夢を見る。縄文時代、巨大イノシシに襲われた若い女ライアが仲間の若い男に助けられ、その後、族長も登場し…。ほどなく桃子は縄文遺跡の研究者、佐久間五朗こと「クマゴロウ」(宇梶剛士)と出会い、2人は交際をスタート。ただ桃子は子供が産まれないことを姑にとがめられて夫と離婚した経験があり、なかなか結婚に踏み切れない》
演技に対しては、徹底的にリアリティーを追求しているそうだ。「仮に出演した物語が非現実的な内容だとしても、登場人物をいかにして実在しそうに見せるか、いつも意識して演じています」。世界的人気のプロレスラー、武藤敬司選手(52)らと組んで、6人タッグマッチに出場し、大勢のプロレスファンを驚かせたこともある。「どうせやるなら本当にやってみたいと思いました。『プロモーションのためだけに会場に来ましたー』『ちょっと蹴りをやりましたー』というのは絶対に嫌だったので…」。そう語る武田の姿勢は真剣そのもので、試合後、本気でプロレスラーにスカウトされるほどだった。
もっとも、後輩こと宮内桜の役作りで監督から求められたのは、「桃子にリアクションをしたり、話しかける場面では、わざとらしいくらい、感情表現を大げさにしてほしい」というものだった。武田は監督の意図を「桃子に対し、恋愛感情にも似た気持ちがあることを気づかせようという趣旨」と説明したが、“リアルファイト”を身上としてきた武田にすれば、なかなか勝手がつかめず、「監督自ら私に演技を見せてくれました。それを私が工夫して演じたんです」
目下、英語を猛勉強中だ。この1年だけでも、インドネシアとミャンマーの映画に出演し、タイではドラマの撮影を終えたばかり。複数の海外作品への出演も予定しており、英語が不可欠なツールとなったためだ。「海外にどんどん進出していきたいし、代わりのいない人になりたい。アクション映画の神様、ブルース・リーみたいに、私も伝説を作りたいです」。6月13日から東京・有楽町スバル座ほかで全国公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:野村成次/SANKEI EXPRESS)
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