【高校野球】仙台育英無念 佐藤 世「東北の後輩に悲願託す」
更新全国高校野球選手権大会で26年ぶりの決勝に臨んだ仙台育英は、10-6で東海大相模に敗れたとはいえ、0-4の劣勢から三回に4連打で3点を返し、さらに六回には2死満塁から佐藤将太の中越え三塁打で一度は同点に追い付くなど、万丈の意気を全国の高校野球ファンに示した。
1915年の第1回大会決勝で秋田中(現秋田)が敗れてから100年。東北勢は春の選抜大会を含めて11度目の甲子園大会決勝で、またも優勝旗を手にできなかったが、地元・仙台や被災地などからは「よくやった」「励みになった」とねぎらいの声が上がった。
仙台育英の佐藤世那(せな)が今大会で投じた664球目。同点の九回、投げ合ってきた東海大相模の小笠原への初球は「ストライクゾーンに入れて勝負しにいった球」だった。だが、少しだけ高めに入ったフォークボールは打ち返され、快音とともに伸びていく。「行かれたと思った」と右翼席に入る打球を呆然(ぼうぜん)と見送った。
