「毎晩泣いた」タイ漁業、人身売買依存の現実 狭い船の中で奴隷扱い
更新狭い船に閉じ込められ奴隷のように扱われる漁船員たち-。世界有数の水産物輸出国、タイで、人身売買により漁船に乗せられ、過酷な条件下で働かされている実態が明らかになり、国際的な非難が高まっている。欧州連合(EU)は、域内への水産物の輸入禁止を警告。タイ暫定政権は7月、長年放置されてきた人身売買の規制に乗り出した。
監視や暴力、死者も
首都バンコク近郊のサムットサコン県沿岸部。タイで指折りの漁業基地で、岸壁には多くの大型漁船が係留されている。
「家族に会いたくて毎晩泣いていた…」。14歳から約7年間、船員として働かされたタイ人男性、エカポン・トンナオさん(21)が振り返った。
親戚に会うため地方都市からバンコクに来た際、ブローカーに声を掛けられた。「短期間で稼げる仕事がある」との誘いに興味を示すと、内容を知らされないままサムットサコンでトロール漁船に乗せられた。
