すべて現実を基に描いている 映画「禁じられた歌声」 アブデラマン・シサコ監督インタビュー
更新テロや紛争で世界が揺れた2015年を締めくくるのに、これほどふさわしい映画はないかもしれない。モーリタニア出身のアブデラマン・シサコ監督(54)の新作「禁じられた歌声」は、西アフリカを舞台に、過激派武装勢力が豊かな文化を破壊していく悲劇を美しい映像でつづった作品だ。シサコ監督は「暴力の犠牲になっている普通の人々が大切にしているものを語りたくて、この映画を作った」と語る。
映画の舞台はモーリタニアの隣国、マリの古都、トンブクトゥ。郊外の砂漠で暮らす少女、トヤは、両親や牛飼いをしている友達とともに音楽と愛にあふれた幸せな生活を送っていた。だが、この地にイスラム過激派が乗り込んできて、音楽やスポーツを禁止する。
実際に起きた過激派による投石処刑事件に触発されて映画化を思い立ったというシサコ監督は「すべて現実を基に描いている。むしろ、現実の方がこの映画よりもっと残酷なことが起きている」と打ち明ける。

