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ずっと書きたかった特別な「あのころ」 「95」著者 早見和真さん

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ずっと書きたかった特別な「あのころ」 「95」著者 早見和真さん

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 遊び場は渋谷。この日も足は渋谷へ向いていた。しかし、ここで本作の執筆衝動の原点となる光景を目の当たりにする。「制服姿の女子高生がいて、少し先に中年の男が歩いている。ピンときました。『あ、援助交際だな』って。ラブホテルに向かう2人の後を追いました。自分の性格だと、ホテルに入る前に止めるんだろうな、と。でも、止められなかった」

 沸き上がったのは怒りだ。「こんな大変なことが起きている日に、少女をカネで買うおっさんにも、自分の性をカネに変える女子高生にも。何もできない自分自身にも」

 その年、村上龍氏の『69』を読んだ。「自分にとっての『69』は間違いなく今だろうと思った」

 2008年に作家デビュー。以来、ずっと書きたかったという。「きっと『69』を村上さんが書いたことで、悔しかった作家さんがたくさんいたんだと思うんですよ。自分はそんな悔しさを味わいたくない。『95』は、一番初めに自分が書くんだ、と」

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  • 「95」(早見和真著/KADOKAWA、1600円+税、提供写真)

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