【試乗インプレ】街を「小さく走る」ためのRR ルノー・トゥインゴ(前編)
更新トゥインゴのEDCはエンジンの回転がダイレクトに車輪に伝わっている感触があり、マニュアルミッションに近い感覚。このクラスの国産車の変速装置は圧倒的にCVTの採用が多いが、エンジン音が一定のまま加速していくCVTの変速感覚にイマイチなじめない私にはEDCのダイレクト感は嬉しい。
ただダイレクトな分、低速ギアではエンジンブレーキが強く効くので、街中をゆったり流す場面ではギクシャクした動きになってしまうこともあった。ある程度スピードが乗るまではアクセル操作をデリケートにしなければならず、このあたりは慣れが必要かもしれない。
またATに比べると、変速のショックは強めに感じられる。フォルクスワーゲンのDCTであるDSGなどの滑らかさと比べると車格なりの粗さは否めないが、不快に感じるほどでもなく、個性の範囲内と言えるだろう。個人的には変速ショックのないCVTよりはこちらのほうが好みだ。
トロトロ走るのはコツがいる一方で、発進から一気にアクセルを踏み込んで加速する場面では、排気量のイメージを超えた駿足ぶりを発揮する。
軽並みの小回り これはもう自転車(やや大げさ)
スピードが乗ってくると、クラスを超えたボディー剛性を感じると同時に、乗り心地は非常にソフトでまったく粗さがない。もしや石畳の多いフランスの街路に最適化しているのでは…と思われるほどに、荒れた路面でも滑らかに通過してしまう。と言っても単にふわふわしているわけではなく、接地感はしっかりあってちょっと小型車離れした乗り味だ。
交差点をクイッと曲がるとすぐわかるのは鼻先が軽いこと。前にエンジンが載っていないから当然ではあるのだが、その軽さたるや電動アシストがなくても問題なくハンドルが切れそうな感じすらある。
RRの恩恵はほかにもあって、タイヤの切れ角が大きく最少回転半径が4.3メートルしかない。これは軽自動車並みの数値で、クルマ2台が難なくすれ違える街路なら切り返すことなく一発で転回できてしまう。切れ角が大きいということは縦列駐車や通路の狭い駐車場での車庫入れも楽ということ。単に切れ角が大きいだけでなく、低速時はハンドルの切れ方が大きくなるバリアブルステアリング機構も狭隘路での取り回しやすさに一役買っている。













