【試乗インプレ】狭い、酔う、でも楽しい! レクサスのレーシングカーで豪雨の富士を激走
更新エンジンのかけ方も市販車とは全く異なり、3段階のステップを踏む必要がある。(1)センタークラスターの赤いレバー(サーキットブレーカー)を時計回りに回す (2)その下にあるイグニッション用トグルスイッチをONにする (3)メーターパネル横のスタートボタンを押してエンジンを始動する、といった手順だ。エンジン性能に手を加えていないとはいえ、車内に響くサウンドがRC Fのものよりさらに重厚に聞こえたのは、気のせいだろうか。とにかくドライバーをやる気にさせる痺れるサウンドである。
圧倒的な動力性能
メカニックの合図とともにピットを出てメインコースに合流する。富士は朝からあいにくの雨模様。出走するころにはかなり雨脚が強くなっており、運転に支障をきたさない程度にうっすらと霧も発生していた。残念ながら、このコンディションではスリックを履くわけにもいかず、レインタイヤでの試乗となった。
同乗する大嶋選手のアドバイスに耳を傾けながら、徐々にスロットルを開放していく。「ブロロロ…」と唸るエンジン音は飾りでも何でもなく、ペダルを少し踏んでやるだけでマシンが力強く加速。幅280ミリの大きな接地面積を誇るタイヤを履いていることもあり、濡れた路面でも圧倒的なグリップ力を発揮する。ウエットコンディションに最初は緊張気味だったのだが、これで一気に安心感が高まった。
マシンや路面状況に慣れてきたところで、アクセルペダルに思いっきり力を入れてみる。5リッターV8エンジンが刺激的なサウンドを奏でながら強大なエネルギーを生み出し、後輪で路面を力強く蹴り出すと時速はあっという間に200キロ近くに達する。まるでA地点からB地点まで瞬間移動をしているかのような速さ。しかも、激しい雨の中でもスピードに乗ったマシンは抜群の安定感を維持しながらストレートを突き進む。回してなんぼのNAエンジンは5000~6000回転を超えても余裕で加速。いまどき希少な大排気量NAの“体がシートに吸い付く”ような伸び感は、やみつきになる快感を味わえる。ちなみに路面コンディションを考慮して時速200キロ手前でアクセルを緩めたが、ドライなら280キロ前後は出せるだろう(筆者は以前、RC Fで最高240キロを記録)。

















































