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敦賀原発、廃炉の可能性高まる エネルギー政策へ影響も
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日本原子力発電の敦賀原発(福井県敦賀市)の廃炉の可能性が高まったことは、政府のエネルギー政策、核燃料サイクル政策にも影響を与えそうだ。破砕層(断層)調査は他の原発やサイクル関連施設でも実施予定で、これらでも活断層と判断されれば廃炉または一時運転停止が相次ぎ、重要電源と位置づけていた原発の位置が大きく変わる可能性も出てきた。
敦賀原発は現在、稼働停止中のため、原電から電力供給を受けていた関西、中部、北陸の3電力の供給力にすぐに影響が出るわけではないが、廃炉になれば3電力は1、2号機合わせて151.7万キロワットの供給能力が減少する。
規制委は、稼働中の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)でも断層調査を実施中。ここでも活断層と判定され、一時的に運転停止となれば計236万キロワットの電力が失われ、来夏の電力需給に影響を与える。
規制委は東北電力東通原発(青森県東通村)、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)、関電美浜原発(福井県美浜町)でも断層調査を行う。
「断層の状況はそれぞれの原発で異なる」(規制委)と強調するが、結果次第では再稼働の道は遠のく。
規制委の判断については、電力業界から戸惑いの声が相次いだ。原電が行っている自社調査の結論を待たなかったことで、原電は「到底受け入れがたい」とした上で「追加調査を進め、客観的なデータで主張を実証していく」としている。電力関係者からは「規制委の権限を誰がチェックするのか」の危惧する意見も出ている。
民主党政権は、革新的エネルギー・環境戦略で、安全が確保された原発について「重要電源」と位置づけた。だが、「活断層リスク」が広がればその位置に変化が生じ、中長期的な原発の稼働比率など基本的方向性を定めるエネルギー基本計画が策定できないなどの影響も出てきそうだ。