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エネ政策の軌道修正に意欲 脱原発に「極めて拙速で無責任」
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第2次安倍内閣の発足で原発を中心としたエネルギー政策の流れが変わるかが注目される。安倍晋三首相は原発に関して、「脱原発」を掲げた民主党政権のエネルギー政策の軌道修正に意欲を示している。ただ、東京電力福島第1原発事故の再検証を含め、原発の再稼働や新増設には多くの課題が待ち構える。新政権には高度な政治判断が求められそうだ。
新たに経済産業相に就任した茂木敏充・元自民党政調会長は、民主党が脱原発を急ピッチで進めたことについて「極めて拙速で無責任」と批判。経産省幹部は「政調会長として自民党のエネルギー政策の立案に関わってきており、安倍首相と同様に民主党政権と一線を画す方針を打ち出していくとみられる」と分析している。
ただ、今後のエネルギー政策の決定プロセスはまだ明確ではない。連立を組む公明党は「速やかなゼロ」を目指す立場で、一定程度の原発維持を否定していない自民とは開きがある。このため、自公連立政権の合意文書の原発政策は「可能な限り依存度を減らす」との表現にとどまった。
一方、課題となる原発の再稼働については判断の難しさが指摘される。
自民は政権公約で「原子力規制委員会の専門的判断をいかなる事情よりも優先する」とした上で、3年以内に全原発の再稼働の可否を判断するとした。規制委は、新たな安全基準を来年7月に策定する予定で、再稼働はこの基準にのっとって審査される。
また「来夏には参院選が予定されており、それまでは従来の方針を一変させて再稼働を進めるのは難しい」(経済官庁幹部)との見方が根強い。
このため、再稼働が電力需要の高まる来夏に間に合わない公算が大きい。