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10年で1兆8千億ドル財政赤字削減 米大統領が予算教書

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10年で1兆8千億ドル財政赤字削減 米大統領が予算教書

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 【ワシントン=柿内公輔】オバマ米大統領は10日、2014会計年度(13年10月~14年9月)の予算教書を議会に提出。米メディアによると、社会保障給付の抑制と増税の抱き合わせで10年間で1兆8千億ドル(約178兆円)の財政赤字削減を目指す。ただ、野党共和党は増税に反発しており、実現は不透明だ。

 オバマ大統領の再選後初となる予算教書のポイントは、景気回復と並ぶ懸案の財政健全化への道筋で、医療関連の歳出を4千億ドル程度削減するほか、物価上昇の算定方式を変更することで社会保障給付の伸びを抑えるとした。共和党も同様の案を提示しており、政権側が歩み寄った格好だ。

 12年度に国内総生産(GDP)比で7・0%を占めた財政赤字は16年度に2・8%に下がると見込む。

 ただ、大統領は社会保障の縮小の引き換えに、富裕層向けの税制優遇の見直しやたばこ税の引き上げなどの増税策も予算教書に盛り込んだ。

 政権側は「歳入増と歳出削減のバランスのとれた手法」(カーニー大統領報道官)と訴えるが、共和党は「増税と抱き合わせる必然はない」(ベイナー下院議長)と批判する。

 与野党の財政協議をめぐっては、「財政の崖」問題で共和党が一部富裕層への増税を容認した。だが、その後も富裕層に負担増を求める大統領に共和党が反発し協議が決裂。財政赤字を強制的に減らすため、国防費を中心とした歳出強制削減(13年度は850億ドル)が3月に発動され、政府職員の解雇の拡大や景気への影響が心配されている。

 また、5月半ばにも連邦債務が法定上限に達して債務不履行(デフォルト)危機が再燃する見通しだが、いずれも事態の収拾に向けた協議はやはり増税問題がネックで難航している。

 シェールガスの開発ブームを追い風に産業活動は堅調で、米経済の「体温計」である雇用と住宅も持ち直しているが、足取りはなお重い。欧州債務危機の再燃や日銀の金融緩和に伴うドル高への懸念も広がる。

 大統領は景気回復を後押しする公共投資や雇用促進策も提案しているが、それらも財政協議の進展なくして実現の見通しは暗い。

 再選を果たした大統領だが、予算法案の作成権限は議会にあり、下院の主導権は共和党が握ったまま。胸突き八丁が続く財政運営と議会交渉を乗り切らない限り、予算教書も絵に描いたもちで終わりかねない。

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