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ハッチバック車の人気“加速” インドネシアでトヨタ新工場生産開始

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

ハッチバック車の人気“加速” インドネシアでトヨタ新工場生産開始

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 インドネシアで5ドアのハッチバック車の人気が徐々に高まっている。使い勝手の良い小型車として、都市部を中心に需要が拡大。各メーカーが次々と新モデルを発表している。

 トヨタは3月中旬、新興国向け戦略車として開発した「エティオス」のインドネシア版「エティオス・ファルコ」を発表。同月、開所式を行ったジャカルタ郊外のカラワン第2工場で生産を開始した。

 現地向けに工夫

 排気量1200ccエンジンを搭載したエティオス・ファルコは、インド向けとして2011年から販売を始めたエティオスを、インドネシアの需要に合わせて大幅に変更したもので、内装は黒と灰色の2色で統一し高級感を演出している。

 幅広い内部構造に加え、洪水などに備えて最低地上高を17センチに高めたほか、長く座っても疲れにくいシートを採用するなど、現地向けの工夫が随所に見られる。助手席のグローブボックスを冷却する機能なども付けた。販売価格帯は1億3550万~1億6160万ルピア(約138万~165万円)。

 トヨタのハッチバック車は、すでに販売している「ヤリス」(日本名・ヴィッツ)のほか、施行目前とされる優遇税制「低価格グリーン・カー(LCGC)プログラム」が適用される予定の「アギア」もすでに発表されている。

 小型ハッチバック車が中心となるシティーカー部門のインドネシア国内販売台数は、09年に4万3000台だったのが、昨年は11万8000台と3倍近くに増加。トヨタは、販売価格が2億ルピア前後のヤリスと、1億ルピア前後とみられるアギアの中間帯となるモデルの投入で、今後も拡大が見込まれる同部門での需要取り込みを図っていく。

 税優遇で競争激化

 ハッチバック車の火付け役となったのが、04年にホンダが発売した「ジャズ」(日本名・フィット)。それまで、インドネシアで自動車といえば、運転手付きというのが常識だったが、気軽に自分で運転してショッピングやデートに出掛けるという若者のライフスタイルの変化を捉え、新たな需要を創出した。

 その後、05年にはスズキの「スイフト」、06年にはヤリスなどが市場に投入され、マツダの「マツダ2」(日本名・デミオ、販売開始09年末)、日産「マーチ」(同10年末)、三菱「ミラージュ」(同12年)など、日系各社のモデルが昨年までにほぼ出そろった。

 優遇税制の施行をにらみ、ホンダは「ブリオ」を発表し、日産は新ブランド「ダットサン」の展開を決めている。ダイハツは「ミライース」で使用した軽量化技術を応用し、トヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)で供給する「アギア」と合わせ、「アイラ」を発表しており、今後も熾烈(しれつ)なシェア争いが繰り広げられそうだ。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集長 上野太郎)

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