ニュースカテゴリ:政策・市況
海外情勢
インド国内航空に明るい兆し 損失額減少、LCCは黒字化に成功
更新
巨大な潜在需要があるインド国内航空産業は、空港設備の老朽化や過重な運航コストなどが妨げとなり成長が足踏みしているが、政府の外資規制緩和などで一部に明るい兆しも見え始めた。国際航空運送協会(IATA)のトニー・タイラー事務総長が首都ニューデリーで開かれた航空業界セミナーで指摘した。現地紙ヒンドゥスタン・タイムズが伝えた。
インドの国内航空産業はかつて、活気あふれる同国経済の象徴として市場を広げていた。しかし、インフラの不備をはじめ、航空各社の無謀な事業拡大路線、行き過ぎた価格競争、燃料などのコスト高が妨げとなり、ここ数年は各社とも業績不振が続いている。昨年の国内線旅客数は前年比2.1%減と後退した。
タイラー氏は、航空会社の事業コストに占める燃料費の割合が、世界平均の約30%に対し、インドでは45%に達していると指摘。加えて、同国政府は国際ルールに反してサービス税を徴収していると批判した。
一方で同氏は、業界全体で計20億ドル(約2050億円)近くの損失を計上した2011年度(11年4月~12年3月)以降は、ある程度の改善がみられると述べた。格安航空会社(LCC)で国内最大手のインディゴが黒字経営を維持。またインド航空会社2位のジェット・エアウェイズとLCCのスパイスジェットも昨年10~12月期に黒字化を果たした。
タイラー氏は、インド政府が航空業界の外資規制緩和に昨年9月から踏み切ったことを評価している。
これにともない、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のエティハド航空がジェット・エアウェイズと出資交渉で合意、ジェットの株式24%を約3億8000万ドルで取得すると発表するなど新たな動きが出ている。
また、インド外国投資促進委員会は、マレーシアのLCC大手エアアジアが49%出資し、財閥のタタ・グループと投資会社のテレストラが参加する合弁事業計画を承認した。今後、インドの空の勢力図が塗り変わっていきそうだ。(ニューデリー支局)