ニュースカテゴリ:政策・市況
海外情勢
「中国の未来は民間に」人権活動家の陳光誠氏インタビュー
更新
【台北=吉村剛史】台湾を訪問している中国の盲目の人権活動家、陳光誠氏は26日、台北市内で産経新聞のインタビューに応じ、中国国内の民主化運動について「中国の未来は民間にある。民衆は権利意識を確立すべきだ」と述べ、弾圧されている国内の民主化活動家らにエールを送った。また、「可能なら来年にも日本を訪問したい」と語った。
陳氏は「民衆は政府を頼りにしてはだめだ。自分たちの権利は自分たちの手でつかみとってこそ長続きする。今日、政府が権利を与えてくれても、民衆自身につかみとる力がなければ、明日には簡単に取り消され守りきることはできないだろう」と主張した。
また、中国との関係改善に動いている台湾の馬英九政権に対し、「中国大陸とつきあうのはいいことだが、中国共産党には用心するべきだ」と警告。その上で、「習近平体制の中国大陸の厳しい人権状況をよく理解したうえで交流してもらいたい」と強調した。
自身の米ニューヨーク大の客員研究員退任をめぐり、中国から大学側に圧力があったとの指摘については「事実だ。その主張は今も変わらない」と明言。今後については、他大学からの招請があることを明かし、「どこへ行こうと人権問題に関わり、民主化運動を続ける」と語った。