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財政再建、脱デフレ両立焦点 消費税率引き上げ集中点検会合
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有識者や専門家から消費税率引き上げに関する意見を聴くため、26日に始まった「集中点検会合」で最大の焦点は、税率引き上げによる財政再建と、安倍晋三首相が掲げるデフレ脱却の両立が可能かどうか。これが、期間中に2回開かれる「経済・金融」の中心テーマだ。
税率引き上げで景気は腰折れしないか。引き上げ延期の場合、長期金利の急上昇など金融市場の混乱につながらないか。懸念が交錯する。
内閣官房参与の本田悦朗静岡県立大教授は、24日のテレビ番組で「来年4月は病み上がり状態で、まだまだ増税には耐えられない」と語った。景気が安定回復軌道に入っていない中での3%の税率引き上げは、消費を落ち込ませ、デフレ脱却が頓挫しかねないと強調。毎年1%ずつの税率引き上げを訴える。
一方、引き上げ延期の最大の懸念は長期金利の上昇だ。国債など「国の借金」は1000兆円を突破し、財政は先進国で最悪だ。それでも国債価格が急落(金利は急騰)しないのは、日本が増税を含めた財政再建を進めるとの市場の信任があるため。
延期で財政再建に後ろ向きだとみなされれば、国債の信用力は低下し、国債が売られて値下がりし、長期金利は急騰する恐れがある。そのうえ、金利負担の増加でさらに財政が悪化していく悪循環の可能性もある。
しかし、国債を大量に購入する「異次元」緩和を進めてきた日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は「脱デフレと消費税増税は両立する」と明言する。税率を引き上げても「(経済)成長は続く」との認識を強く打ち出して、延期などで「財政規律が緩むと、それが長期金利に跳ね返り、金融緩和の効果が減殺される」ことを懸念材料にあげている。