ニュースカテゴリ:政策・市況
海外情勢
タイ、8月の国内新車販売22.6%減少 輸出過去最高も景気減速直撃
更新
タイで自動車の輸出台数が伸びる半面、国内の新車販売台数が減少している。経済成長の鈍化を受けて国内販売が低迷するなか、外需が生産を支えている形だ。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
タイ工業連盟によると今年8月の四輪自動車の輸出台数は前年同月比18%増の10万3065台で過去最高を更新。輸出額は同13%増の約480億バーツ(約1520億円)だった。主要輸出先はアジア・オセアニア諸国で、経済好調な中東地域が輸出増を牽引(けんいん)した。
一方、8月のタイ国内新車販売は景気減速による需要低迷で10万289台にとどまり、前年同月比の成長率は4カ月連続のマイナス成長となる22.6%減となった。
二輪自動車にも同様の傾向が見られ、8月の輸出台数は6万4330台で前年同月比5%増だったものの、国内販売台数は16万3556台で同9%減となった。
同連盟の幹部は国内自動車販売の減少について、四輪は政府が昨年実施した税制優遇策の終了後の反動、二輪は農作物の価格下落による地方消費者の購買力低下としている。
タイは4~6月期の成長率が前年同期比2.8%にとどまり、民間銀行のCIMBタイが通年の成長率予想を2.8%に引き下げるなど景気の先行きに懸念が広がっている。
タイ工業連盟が毎月発表する製造業の産業景況感指数(100を基準に上回れば好況、下回れば不況)も8月には前月比0.6ポイント低下の91.3となり、22カ月ぶりの低い水準に落ち込んだ。
自動車分野でも8月の四輪生産台数は輸出増にもかかわらず前年同月比10%減の19万3074台と15カ月ぶりに20万台を割り込んでおり、先行きを悲観する声もある。
しかし、同連盟は自動車の国内販売について、四輪は税制優遇策以前の販売ペースを取り戻し、二輪も10~12月が年間で最も売れる繁忙期だと強気の見解を示した。
生産についても1~8月では173万5514台と前年同期比16.4%増で好調を維持しているとし、今年の年間生産台数目標255万台は下方修正しない方針だ。(シンガポール支局)