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海外情勢
ミャンマー、「神の乳」よりビール嗜好
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ミャンマー北部カチン州では日本のどぶろくに似た醸造酒「ツァピー」を飲む習慣がある。「母なる神の乳」とも呼ばれ、現地で採れる草木の葉と米粉を混ぜて発酵させて造る。昔から日常的に飲まれており、冠婚葬祭には欠かせない。
一方、急速に経済が成長し、生活様式の近代化が進むミャンマーでは、特に若者の間でビールやウイスキーの人気が高まっているという。
今年に入り、デンマークのカールスバーグやオランダのハイネケンといった外資ビール醸造大手が、相次いで現地飲料企業と合弁会社を設立。生産工場を設け、事業拡大を図る計画だ。
ハイネケン広報部によると、ミャンマーの1人当たりの年間ビール消費量は約3リットルにすぎず、ベトナムの約30リットルなど他の東南アジア諸国と比べて圧倒的に少ない。経済発展に伴い、ミャンマーのビール市場は今後大きく成長する可能性が高く、国内外のメーカー各社による競争は激しさを増していくと見込まれている。