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中古不動産 買い手は若い独身女性 広州市「結婚後に戻れる場所」求め

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

中古不動産 買い手は若い独身女性 広州市「結婚後に戻れる場所」求め

配信元:中国新聞

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 国慶節(建国記念日、10月1日)から1週間の連休期間中、にぎわいをみせていた広東省広州市の各不動産仲介会社。特に最後の2日間は、新築物件で気に入った物件が見つからなかった人たちが中古市場へとターゲットを移す流れが起きたことから、「客足が絶えなかった」(同市五羊新城のある不動産仲介業者)というところも多かったようだ。

 国慶節の連休期間中、物件探しに奔走していたというある女性は、「新築マンションの多くが国慶節の特別割引キャンペーンの対象物件になっていたが、実際に足を運んでみると、都心から離れていたり、交通の便が悪いことなどが分かり、中古物件を探すことにした」と話す。

 ◆新築から中古へ

 不動産仲介会社の多くも「新築で理想の物件に出合えなかった人たちが、中古市場へと戻ってくる流れが出来上がっている」と指摘している。

 不動産大手、満堂紅市場研究部の周峰高級経理によると、同社が今年の国慶節休暇中に斡旋(あっせん)した中古物件の総取引数は、前年同期比23%増、7日間の平均取引価格は1平方メートル当たり1万9540元(約31万6200円)で前月同期比1.4%増、前年同期からは38%の大幅増を記録していたという。

 ◆法改正も影響

 特筆すべきは、中古物件の購入者のうち、若い独身女性が占める割合が大きくなっている点で、不動産仲介会社によっては、通常の約4割増しに上っていたことが分かっている。

 連休最終日、同市新港西路の不動産仲介会社を訪れた母娘(おやこ)の母親は「新婚姻法では、夫婦の不動産所有権について全面的な改正が行われ、(親が買い入れた不動産は子女の名義になっても夫婦一方の個人財産として認定されるようになったため)娘に不動産を購入するのも1種の投資になった」と説明する。

 この母親は娘に80平方メートル強の中古物件を買う計画であると話しており、娘としても「自分の家があれば、結婚後にいじめられても戻る場所がある」と乗り気だった。

 同市洛渓新城の不動産仲介会社の関係者も「今回の休暇中に成約した2件は両方とも未婚の娘に親が購入したものだった」と話し、結婚後につらい目に遭うことを心配した親が、娘への保険として中古物件を購入するケースが増えているという。(羊城晩報=中国新聞社)

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