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海外情勢
インドのマルチ・スズキ、最終益3倍 コスト軽減や買収寄与
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インドの自動車最大手のマルチ・スズキが業績を大きく伸ばしている。2013年第2四半期(7~9月期)の最終利益が前年同期比で約3倍の67億ルピー(約105億2000万円)に跳ね上がり、市場予測の55億2000万ルピーを上回る結果となった。現地紙エコノミック・タイムズなどが報じた。
前年同期は、同社の主力工場が従業員の暴動による操業停止などで利益が押し下げられたため、今期の増収はその反動もあるが、加えて、コスト軽減やエンジンを製造するスズキ・パワートレイン・インディアの買収、為替レートの恩恵なども大きく起因したもようだ。
通貨ルピーは5月以降、下落傾向が続き、8月には対ドルで1ドル=66ルピーの過去最安値を記録。ルピー安の効果などで輸出が拡大した。第2四半期の売上高は、前年同期比27%増の1021億1000万ルピーに達し、販売台数も同20%増の27万5586台だった。
同社はこの勢いのもと、生産体制も増強している。北部ハリヤナ州グルガオン工場でディーゼルエンジンの生産設備を新たに稼働させるほか、同マネサール工場の設備拡張で、年間生産能力は150万台規模に達する見込みだ。
ただし、インド自動車工業会(SIAM)によると、今年度上期(13年4~9月期)の同国の新車販売台数は、前年同期比5%減の85万5000台で、この10年で最大の落ち込みをみせており、自動車業界全体をみると回復傾向にはまだほど遠い。
また、燃料価格の高騰やローン金利の高止まりなどで消費者の購入意欲が冷え込んでいるのに加え、ルピー安に伴う輸入コストの上昇により、同国の自動車メーカーはそろって、今年度下期の業績は期待薄と予測している。
しかし、農村部では今年、モンスーン期に雨が多く、豊作による収入増が見込まれ、また年末にかけて消費者の購買意欲も旺盛になることから、今後、自動車の売り上げ拡大を期待する声もあがっている。(ニューデリー支局)