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【Dr.小池の日本を治す!】“ブラック企業”を許さない
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■無法な雇用を規制 参院に法案提出
若者を大量に採用し、過酷な働き方を強いたあげく、モノのように使い捨てにする“ブラック企業”に社会的批判が高まっています。参議院選挙で日本共産党は11議席に躍進し、議案提案権を得ました。その活用第1弾として、参議院に「ブラック企業規制法案」を提出しました。
ブラック企業は、現行法の弱点を利用し、違法行為を隠蔽(いんぺい)したり、脱法的な手法で過酷な労働を強いています。私たちが提案した法案は、こうした「手口」を封じて、無法を許さないことを目的としています。
法案は、以下に述べる3つの柱で構成され、違法行為へのペナルティーの強化や長時間労働の制限など“規制強化”と、離職率の公表などの情報公開で社会的な批判と抑止力をもたらすという、2つのベクトルでブラック企業を規制するものとなっています。
もちろんこの法案は、ブラック企業で働く人にとどまらず、多くの労働者に共通する問題-違法なサービス残業やパワーハラスメントなどを規制する力も持っています。
◆罰則強化と情報公開
私たちが提出したブラック企業規制法案は以下のような内容です。
(1)長時間労働を是正します。
・管理職を含めた全員の労働時間を記帳した台帳をつくり、閲覧できるようにします。職場の“働かせすぎ、働きすぎ”をチェックして、長時間労働を是正します。
・サービス残業には残業代を2倍にする「倍返し」制度を作ります。サービス残業を会社にとって「割に合わない」ものにして抑止力にします。
・年間の総残業時間を360時間に制限することを法定化します。
・一日の勤務が終わったら次の出勤時間まで、EU(欧州連合)並みに最低11時間の“休息時間”を保障します。
(2)離職者数の公表など労働条件や職場環境を正しく情報提供できるようにします。
・企業が採用数と離職者数を公表するようにします。
・就職を希望する会社が、ブラック企業に該当するかどうかの問い合わせに、ハローワークなどが応じるようにします。
・フリーペーパーなどの求人広告で横行している、給料を高額に見せかける誇大宣伝や虚偽記載をやめさせます。
(3)パワーハラスメントをやめさせます。
・厚生労働省は、パワハラ行為を行った企業に対して助言、指導、勧告を行い、勧告に従わない企業名を公表します。
◆人間らしく働ける社会を
ブラック企業の規制は、若者や労働者だけでなく、日本社会にとって緊急課題となっています。
何よりも、若者を「使い捨て」「使いつぶす」働かせ方を放置することは日本社会の未来にとって許されることではありません。
しかも、ブラック企業を放置すれば、日本全体の労働条件の悪化をもたらしてしまいます。
これは一部の特殊な企業だけの問題ではないのです。ブラック企業を放置すれば、そうではない「普通の会社」もブラック企業に淘汰(とうた)されてしまいます。対抗上“ブラックな働き方”を押しつける企業が増えていくことにもなります。
そもそも、ブラック企業がなぜ広がったのでしょうか。それは、雇用の規制緩和によって、働く人の4割が非正規雇用となり、「正社員」の3文字さえつけば、どんな過酷な労働条件でもしがみつかざるを得ない状況が作られてしまったからです。
ところが安倍政権は、労働者派遣法をはじめとする労働法制のさらなる改悪をたくらんでいます。「派遣を常用雇用の代替にしない」という大原則を投げ捨て、正社員を派遣に置き換えることを完全に自由化する法案を来年の通常国会に提出しようとしています。これでは、若者が正社員になる道を一層狭め、ブラック企業を広げることになってしまいます。
ブラック企業での無法な働かせ方を規制する法案の実現を迫ることと一体に、労働法制の規制緩和の流れを転換させて、人間らしい雇用のルールを作りましょう。
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【プロフィル】小池晃
こいけ・あきら 1960年生まれ、東京都出身。東北大学医学部医学科卒。東京勤労者医療会代々木病院などを経て現在、参議院議員、日本共産党副委員長・政策委員長。著書に「どうする 日本の年金」(新日本出版社)など。