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新幹線などの海外展開に弾み JR4社ら初会合「絶対的に安全」

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新幹線などの海外展開に弾み JR4社ら初会合「絶対的に安全」

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JR4社が設立した「国際高速鉄道協会」の初回会合で、強い連帯を示す同協会の宿利正史理事長(中央)、JR東海の葛西敬之名誉会長(左から2人目)ら=10日、東京都港区  新幹線など日本型の高速鉄道システムの国際標準化を目指して1日に設立された「国際高速鉄道協会(IHRA)」の初回会合が10日、東京都内で開かれた。安倍政権が鉄道を含むインフラ輸出の拡大を成長戦略に据える中、高い安全性を売りとする新幹線などの海外展開に弾みをつけるため連帯を強める。

 IHRAはJR東海など新幹線を運行するJR4社が設立。理事長には宿利正史元国土交通事務次官が就任した。初回会合には東海、東日本、西日本、九州のJR4社をはじめ商社、高速鉄道の整備計画などがある米国や豪州などの関係者ら計22人が参加した。

 「国際的な標準ルールの選択肢として日本型の高速鉄道システムをきちんと発信していくのが(IHRAの)狙いだ」。終了後の会見で、JR東海の葛西敬之名誉会長はこう語った。

 今年10月には東海道新幹線が開業50周年を迎える。日本の新幹線は、在来線などが乗り入れない専用線路と、速度を制御して衝突を防ぐ自動列車制御装置(ATC)を組み合わせることで、乗車中の利用客の死者ゼロという「絶対的な安全」(宿利氏)が売り。IHRAはこうした優位性を訴求し、国際標準化を目指す。

 IHRAは「売り込みのための組織ではない」(葛西氏)が、すでにJR東海やJR東日本は個別に海外の高速鉄道への参画を目指す動きを活発化。JR東海は米国を主なターゲットとしており、超電導リニアの輸出では東海岸の首都ワシントン-ボルティモア間で当面の採用を狙う。新幹線はテキサス州で売り込んでいる。

 JR東日本も、英国の高速鉄道計画「ハイスピード2(HS2)」でコンサルティング契約を結んだ。冨田哲郎社長は「HS2に関与する機会をより広げていくきっかけにしたい」として、運行管理や保守点検、車両供給で可能性を探る考えだ。

 ただ海外の高速鉄道への参画をめぐっては、実績豊富な欧米勢が競合相手として立ちはだかる。IHRAの活動を通じて日本型の高速鉄道システムの輸出を後押しできるか試される。

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