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【太陽の昇る国へ】TPPで成長と中国封じ込めを

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

【太陽の昇る国へ】TPPで成長と中国封じ込めを

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日米会談後、共同記者会見する安倍首相とオバマ米大統領=4月24日午後、東京・元赤坂の迎賓館  □幸福実現党党首・釈量子

 --今月、幸福実現党は立党5周年を迎えます

 皆さまのご支援に感謝します。私たち幸福実現党は2009年の立党以来、この国を強く、豊かにするための活動を展開してきました。議席の獲得に至ってはいないものの、日本をリードするオピニオンを発信してきたと自負しています。安倍政権の政策方針を見ても、大胆な金融緩和などを柱とするアベノミクスしかり、原発再稼働、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)容認、集団的自衛権の行使容認をはじめとする安全保障政策など、私たちの主張と方向性を同じくしています。

 今後は国論に影響を与えるのみならず、より国民の皆さまから支持をいただけるような政党となるべく、脱皮、成長しなければならないと決意を新たにしています。

 --幸福実現党として、現在の政治情勢をどう見ますか

 現在、日本にとって最大の課題は軍事的に膨張を続ける中国の抑止にほかなりません。先月24日の日米首脳会談を受けた共同声明で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、日米安全保障条約が適用されると明記されたことは大きな前進です。同28日には米国とフィリピンの間で米軍の事実上の再駐留に向けた軍事協定を調印。オバマ大統領がアジア歴訪を通して中国の覇権主義を押しとどめようとの意思を明確に示したことは、私たちとしても歓迎します。

 ただ、オバマ大統領が韓国訪問の際、慰安婦問題について「甚だしい人権侵害」と述べたのは看過できません。河野談話撤回はもとより、史実に基づく日本の考えについて国際社会の理解を得るよう努めねばなりません。

 --米国は財政問題を抱え、アジアにおけるプレゼンス低下が危惧されます

 その通りです。加えて、シリア問題はじめ、オバマ大統領の対外政策への消極姿勢などを鑑みれば、日本の主権を守り、国民の生命・安全・財産を守り抜くには、尖閣の実効支配強化はもちろん、法整備も含め、「自分の国は自分で守る」体制を具体化すべきです。その意味で、集団的自衛権の行使容認は喫緊の課題ですが、公明党は慎重姿勢を崩していません。これが国防の足かせにならないよう願うばかりです。

 併せて、戦略的な外交・防衛の取り組みも求められます。従来の対米追従一辺倒ではなく、インドや東南アジア諸国、オーストラリアなどの自由や民主主義、基本的人権、法の支配といった価値観を同じくする国々との連携を強化し、アジア・太平洋地域の平和と繁栄を実現しなくてはなりません。

 また、対中包囲網の構築という観点から無視できないのがロシアの存在です。ウクライナ情勢をめぐり米欧とロシアの対立が深まっていますが、日米欧の対応次第では、ロシアの孤立化から中ロ接近を招き、国際秩序を揺るがす事態ともなりかねません。日本としては米国と協調しつつも、米ロの懸け橋となるような外交姿勢をとるべきだと考えます。

 --日米間の懸案事項であるTPPについてはいかがでしょうか

 TPPは日本の成長力を強化するのみならず、日米主導の通商秩序形成による対中抑止の役割も担います。

 TPPを成長戦略と位置付ける安倍政権ですが、農産品重要5項目については関税撤廃の例外扱いとするよう主張しているため、交渉は難航してきました。日米間で合意は得られているものの、国内事情に配慮して公表は控えているとの報道もありますが、いずれにせよ選挙事情や党利党略からの判断で、高い関税で生産者を保護し続けても、国内市場は先細るばかりです。

 TPP参加を通じて、農業の生産性を高め、海外との競争に勝てる産業とするのが本道であって、食糧安全保障の観点から存続させるべき農家には補助金で対応すればよいと考えます。

 現在、焦点となっている牛・豚肉の関税引き下げについても、生産者保護の立場からの議論が先行しています。しかし消費者サイドに立てば、安い食品が入ってくるのはありがたい話です。

 TPP交渉における対立で日米間に溝が生ずるようなことになれば、オバマ政権が日本との関係を見切り、より一層対中融和へと傾く恐れなしとも言えません。国益を見据え、譲歩すべきは譲歩し、安倍政権には交渉の早期妥結を望むものです。

                  ◇

【プロフィル】釈量子

 しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。

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