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海外情勢
長江デルタ、テーマパークへの投資拡大 上海ディズニー開業にらみ競争激化
配信元:中国新聞
更新天津の浜海空母テーマパークに4月下旬オープンした「ロシア街」。来年開設予定の上海ディズニーランドを迎え撃つ長江デルタではテーマパーク間の競争が激化している(中国新聞社) 上海ディズニーランドの開業まで約1年となった長江デルタでは、地元テーマパーク産業が早くも競争を繰り広げている。江蘇省常州市のテーマパーク「中華恐竜園」の田恩銘常務副総裁は「ディズニーランドの進出は、華東地域の観光産業に衝撃を与えた。現在では多くの大企業がこの分野に注目し、同地域のテーマパークへの投資が高まっており、より高い次元での競争が行われている」と指摘している。
◆ブロードウェー意識
今年2月末には、商業不動産大手の大連万達集団が江蘇省無錫市のテーマパーク建設事業に400億元(約6512億円)を投資。同省内にあるジョイランド(常州市)や蘇州楽園を上回り、ディズニーランドに匹敵する規模とすることを発表。
これに続いて芸能大手の宋城演芸発展が建設した「中国演芸谷」が浙江省杭州市に3月下旬にオープンし、「米国のブロードウェーのようなアミューズメントの発信地にしたい」と発言を行っている。
華東地域最大のテーマパーク「中華恐竜園」では、人気アニメーション「恐竜宝貝」(ディノボブ)の世界を再現したエリア「夢幻荘園」が5月1日にオープン。6月には約30億元を投資したアミューズメント型複合商業施設「迪諾(ディノ)水鎮」が公開される。
さらに上海ディズニーが開業する2015年には、「中華恐竜園」を傘下に収める観光大手、竜城旅游が道教文化をテーマとした遊園地「東方塩湖城」をオープンさせる予定だ。
上海から半径200キロ圏内の浙江省や江蘇省に大型テーマパークが10カ所ほど集中する状況だが、業界関係者は、ディズニーランドの開園に備えた事前競争の側面を指摘している。
中国のテーマパークの生産高は過去5年間で年平均13.1%のペースで成長しており、昨年は13.6%増の27億ドル(約2741億8500万円)だった。国内のテーマパーク市場は今後5年間、毎年100億元以上成長すると見込まれており、今後25~30年間でディズニーランド級のテーマパークを10カ所以上運営可能な市場が形成される見通しだ。こうした発展可能性を狙って、業界大手や多くの不動産業者が開発を加速している。
業界では「上海ディズニーの開業後は多くのテーマパークが閉園を迫られるのではないか」という懸念が高まっているが、実際には長江デルタで実施される観光地建設事業は増える一方で、観光地間の競争はこれまでの来場者争奪戦から、アミューズメント産業チェーン全体の競争へと転換している。
◆高付加価値化が課題
田常務副総裁は「アミューズメント観光商品について、長江デルタには高い消費能力がある。これに上海ディズニーが加われば全国の観光客が同地区に流れ込むことになる」と分析。地域の市場規模拡大や観光地産業のアップグレードにとって好機になると語る。
南京市社会科学院文化発展研究所の譚志雲所長は「アミューズメント事業が長江デルタで盛んになっているとはいえ、その文化的内容の浅さや、市場とリンクしたエンターテインメント化の不足といった問題が数多く存在している」と指摘。そのうえで、今後は特色を打ち出して他の観光地との差別化を図り、付加価値を高めなければならないと訴えた。(中国新聞社)