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海外情勢
【よむベトナムトレンド】急成長するオンラインゲーム市場
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ベトナムのオンラインゲーム市場は急速に成長し、2012年における国内の市場規模は2億5000万ドル(約254億円)となり、07年の5500万ドルから4倍強と大きく成長を遂げている(この数字は公式にリリースされたゲームに限ったものであり、ライセンス未取得のゲームは含まない)。
◆日本製は2タイトル
ベトナムでは現在複数人で遊ぶことができるオンラインゲームが人気を集めており、市場全体の売り上げの大半を占めている。
情報通信省によると、13年7月時点でベトナムには2000万人のPCオンラインゲームプレーヤーがおり、76タイトルが運営されているが、うち63タイトルは海外からの輸入だ。全体の約6割が中国製であり、ベトナム、韓国、アメリカ、日本と次ぐが、日本製のゲームはわずか2タイトルのみでシェアは小さい。
大手事業者はVNG、VTC Games、FPT Onlineの3社であり、特にVNGは長期にわたり業界1位となっている(12年はシェア52%)。事業者にとっての主要な課題は「(海外ゲームの)ライセンス取得企業間の競争」と「(無許可で海外ゲームを提供する)ライセンス未取得事業者の存在」である。
VTC Gamesは「FIFA Online3」のライセンス契約競争で他の国内企業に敗れ、最も利益率が高かった旧作のサービスを停止することになった。また、FPT Onlineは自社が導入した製品と同様のゲームをライセンス未取得の事業者が安価にリリースした影響を受け、11年に1500万ドルあった売り上げが翌年には1000万ドルに大きく減少した。
06年にはオンラインゲームの悪影響を問題視した政府により同ビジネスに対する最初の規則が制定された。その規則では外資企業による単独でのゲーム配信・運営を禁じており、外資企業は国内事業者と共同での製品登録が義務づけられた。そのため前述した海外製品は国内事業者を通して市場に供給されていた。
◆未熟な国内開発力
しかし、14年に外資企業の規制が緩和され、許認可を取得すれば国内事業者を通さずにサービスをリリースできるようになった。
オンラインゲーム市場は急速に発展しているが課題も抱えている。国内事業者の製品開発能力は未熟であり、ライセンス未取得者などの著作権への意識は事業者・ユーザーともに低い。そうした中で外資企業への門戸が開放された形だ。国内事業者は自社製品でシェアを勝ち取れてはいない。市場は成長を続けるが、国内事業者がそのシェアを維持するにはさらなる努力が必要であろう。
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