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海外情勢
インド、鉄鋼生産3億トン目指す 25年まで 投資1兆円超必要
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インド政府は2025年までに国内の鉄鋼年産能力を現在の8300万トンから3億トンへの引き上げを目指す。5月に発足したモディ政権がインフラ整備を推進していることなどから、今後、鉄鋼需要が上向くとされているからだ。目標達成には、政府の財政支援に加え、製鉄所建設に向けた土地収用やインフラ整備などが大きな課題になると業界関係者は指摘する。現地紙エコノミック・タイムズなどが報じた。
国営鉄鋼大手ラシュトリヤ・イスパット・ニガム(RINL)のマドゥスダン会長は、同国は鉄鉱石の埋蔵量と労働力が豊富なため、目標達成は可能との見方だ。一方で、25年までに年産能力を3億トンに引き上げるには、8000億ルピー(約1兆3680億円)の投資が必要だとし、鉄鋼業界に対する財政支援を含めた積極的な政策を同会長は強く求めている。
また同国では現在、製鉄所建設に関連した覚書が300以上交わされており、その生産能力は合計4億600万トンに達するという。このため、土地収用やインフラ整備などを加速し、迅速な計画遂行が生産拡大に向けた鍵だと業界関係者はみる。
同国の鉄鋼業界では生産拡大を見据えた動きもみえ始めている。地場鉄鋼大手JSWスチールは向こう10年間で220億ドル(約2兆2869億円)を投じ、鉄鋼年産能力を現在の1430万トンから25年までに4000万トンに引き上げることに加え、地場同業者の買収などで生産の底上げを図る。
今後、同国では鉄鋼関連企業による設備投資などの動きがあわただしくなりそうだ。(ニューデリー支局)