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東証1部昇格、9年ぶり高水準に サイバーエージェントなど51社
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マザーズから東証1部に市場変更し、記念の打鐘に臨むサイバーエージェントの藤田晋社長=5日午後、東京都中央区 東京証券取引所の新興市場などから、上場市場を1部に変更する企業が増えている。対外的な信用が増すほか、機関投資家の投資対象になり、より多くの投資を呼び込めるからだ。今年に入り、東証2部とマザーズから東証1部への昇格企業は51社(予定を含む)で、昨年1年間の実績を上回った。2005年以来、9年ぶりの高水準となる公算が大きい。
「マザーズで多額の資金を調達させていただいたおかげで成長できた」
5日に上場市場を1部に変更したサイバーエージェントの藤田晋社長はこう振り返った。同社の売上高は、上場当時の4億5000万円から1624億円(13年9月期)に伸びた。同社はマザーズ創設翌年の00年に上場し、同市場で最も投資家に売買される銘柄の一つだった。1部に昇格できる企業になってからもマザーズに上場を続けたのは「成長企業に投資する投資家に株主になってもらうというこだわりがあった」(藤田社長)からだ。
今年に入り、1部には2部から42社、マザーズから9社が移ることになる。昨年は1年間で計50社が移ったほか、ジャスダック上場だった楽天が1部に昇格した。
市場変更は新規株式公開(IPO)と同じく、景況感や企業業績がいいと増える。また、東証が11年につくり、今年から該当企業が出てきた「10年ルール」も影響。これは、マザーズ上場から10年たった企業に、継続上場か2部への市場変更を選択してもらうというものだ。
同時に上場廃止基準も、2部並みに厳しくなる。東証はマザーズを、企業が1、2部に上場するまでの過渡的な役割の市場と位置付けている。
1部に上場すれば、機関投資家の投資対象になるほか、東証株価指数(TOPIX)に連動する投資信託に組み込まれるなど、売買が活発になりやすい。東証上場推進部の早瀬巧アカウントマネジャーは「上の市場に行くほど、上場のメリットをより多く享受してもらえる。『市場変更セミナー』の開催などで後押ししていく」としており、1部に移る動きは続きそうだ。