SankeiBiz for mobile

サービス業、先進国並みに 所得向上図るマレーシア

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

サービス業、先進国並みに 所得向上図るマレーシア

更新

 マレーシアは2020年までの高所得国入り実現に向け、サービス業の拡大に注力する。同国の投資開発庁によると、現在、サービス業が国内総生産(GDP)に占める比率は56%だが、国外からの投資誘致などを強化し、20年までに65%への拡大を目指す。現地紙ニュー・ストレーツ・タイムズなどが報じた。

 同庁幹部は、高所得国入りを果たすためには先進国並みにサービス業のGDP比率を上げる必要があると指摘。政府としても経済成長の持続力の向上のためにサービス業育成を重要課題として取り組んでいくと説明した。そのうえで「所得向上のためには雇用条件の良い分野の構成比を高めていきたい」と述べ、具体的な誘致対象に多国籍企業の研究開発部門を挙げた。

 マレーシアの今年1~6月のサービス業への投資承認額は、世界経済の減速などを受けて570億リンギット(約1兆8901億円)と前年同期から1.9%減少した。内訳は、490億リンギットが国外から、78億リンギットが国内からだった。投資承認額の分野別割合は、不動産が51%を占め、金融が8.5%、流通が7.7%で続いた。同庁は承認した2342件の投資計画により、4万8000人の新規雇用が発生するとしている。

 また、同庁幹部は「サービス業は産業自体も重要だが、農業や製造業など他の産業を含むあらゆるビジネスをつなぐ役割を果たす」とサービス業育成の重要性を訴える一方、製造業についても引き続き重視していく必要があるとの認識を示した。

 同庁によると、現在、マレーシア製造業のGDP比は25%。先進国のなかには米国の11~12%をはじめとして20%を下回る国もあるが、同庁幹部は「マレーシアは製造業を引き続き成長エンジンとして重視していく」とし、サービス業同様に雇用条件の良いハイテク分野からの投資を歓迎する姿勢をみせた。

 今年1~6月の同国製造業への投資承認額は474億リンギットで前年同期に比べて117.4%の大幅増だった。同庁は、中国の人件費高騰で投資先を東南アジアにシフトする動きが日本企業の間で広がったことなどが増加要因と分析している。(シンガポール支局)

ランキング