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暮らしやまちづくりはどうなる? 規制緩和策の身近なポイント

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

暮らしやまちづくりはどうなる? 規制緩和策の身近なポイント

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規制改革会議で、安倍晋三首相に提言書を手渡した議長の岡素之氏(中央左)=16日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)  政府の規制改革会議が16日まとめた約180項目もの規制緩和策は、今月末に決まる新成長戦略の重要部分を占めるものとなる。私たちの暮らしやまちづくりにどのような影響を与えるのか。身近なポイントを解説した。

 【パーマも顔そりも同じ店舗で】

 理容師は女性に対するパーマを行えず、美容師はひげそりなどのためのカミソリの使用や男性に対するカットのみのサービスを行ってはならないという制約がある。理容師と美容師は原則として同じ店舗で働くことができない。

 理容と美容の兼業禁止の規制が緩和されれば、すべての従業員が理容師と美容師の両方の資格を取得した場合、兼業店舗が認められる。

 両方のサービスを一緒に受けることができるようになれば、髪形を気にしたい男性も顔そりをしてほしい女性も同時に利用できる店舗が登場する。

 理容師と美容師の2つの資格を取得する際にはそれぞれ2年間の学習が必要だが、取得年数の短縮化も検討する。

 【旅客と貨物輸送が併用しやすく】

 現行制度では制限されている旅客運送と貨物運送の併用について、柔軟に対応できるよう新制度の設立に向けた検討が明記された。過疎地などで貴重な住民の足となっている、自家用車の有償送迎サービスの利便性が向上するとみられる。

 路線バスが撤退するような過疎地では、自家用車を使って高齢者などを送迎する有償サービスが広がっているが、現行制度では乗客の手荷物を除く荷物のみの運送は認められていない。このため、事業者が高齢者の生活支援として買い物代行を行おうとしても、小売店で購入した商品が運べないなどの問題があった。

 答申では、送迎サービス事業者が簡素な手続きで、貨物輸送が認められるような制度を検討するとした。

 【自宅が宿泊施設になる】

 体験型学習や観光促進の一環として、農業や漁業を営む家庭に宿泊する「農林漁家民宿」に注目が集まっているが、過疎化や高齢化によって受け入れ先不足が表面化していた。

 答申では、農林漁業者以外でも自宅の一部を活用して宿泊サービスを提供できるよう規制を緩和することが盛り込まれた。また、イベント開催時には、自治体の要請があった場合に限り、旅館業法の許可を受けずに、一般家庭の自宅を有償宿泊施設として提供することが可能になる。

 地方へ旅行に行った際に、宿泊先が足りないといった声が上がっていたことに対応したものだ。

 「民泊」の拡大は地方観光振興の起爆剤として期待されている。

 【新薬が長く処方できるように】

 医師が患者に処方できる新薬の分量について、14日分以内とする現行ルールを緩和する方針が答申に盛り込まれた。実現すれば、通院の減少につながり、自宅近くに専門医がいない難病患者や多忙な会社員など、頻繁な通院が難しい患者らは利便性が高まる。

 薬の処方日数をめぐっては、慢性疾患の増加も踏まえ、平成14年度から処方日数の制限が原則撤廃されていたが、新薬は副作用の可能性も念頭に、保険適用から1年間は最長14日間に制限されていた。このため、新薬が必要な患者と介助者は、月2回以上の通院が必要となっていた。

 政府は、新薬の処方日数について、今年度中に中央社会保険医療協議会の結論を得る方針だ。

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