ニュースカテゴリ:政策・市況
国内
TPP、加・NZ抜きで合意も 政府、交渉早期妥結を優先
更新
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉がカナダとニュージーランド抜きで大筋合意する可能性が出てきた。2国間で進めている関税協議でカナダは他の交渉参加国よりも出遅れが目立ち、ニュージーランドも自国の主張に固執。交渉全体の合意に向け大きな障害となってきており、甘利明TPP担当相は14日の記者会見で、両国を念頭に一部の参加国を除外してでも交渉の早期妥結を優先する考えを示した。
「どうしても準備が間に合わない国は、(妥結の)後から参加してもらうという選択肢もある」
甘利氏はこう指摘したうえで「合意する意思のない国が仮にあるとしたら、そのためにTPPを漂流させるわけにはいかない」と強調した。
甘利氏は具体的な国名に関して「挙げるのは適切ではない」としたが、参加国の間では「カナダとニュージーランドを外した合意を容認する意見も出ている」(交渉関係者)。
関税協議で、米国はカナダに乳製品や鶏肉などの市場開放を求めているが、今秋に総選挙を控えるカナダは国内の反発を招く譲歩には極めて慎重姿勢だ。日本には品目ごとの関税撤廃・削減に関して「包括的なオファー(提案)すら出していない」(同)状況という。
一方、日米やカナダに対しては、乳業大国のニュージーランドが乳製品について高水準の市場開放を迫っている。日米とニュージーランドは知的財産の保護ルールをめぐっても対立。新薬のデータ保護期間に関して、日本が8年以上、米国が12年とするよう要求しているのに対しニュージーランドは5年以下を主張している。同国は乳製品で自国の要求が通らなければ、知的財産でも譲らない構えを見せている。
交渉参加12カ国は米ハワイで24日から首席交渉官会合、続く28日から閣僚会合を開催する。ここで12カ国全体の合意に達するにはカナダ、ニュージーランドの歩み寄りが欠かせない。交渉を主導する日米は、両国の「除外」も辞さない姿勢を示すことで譲歩を促す展開となりそうだ。